9月1日に、ソニーの完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップとなる新製品・WF-1000XM5が発売されました。たまたま仕事で出掛けていた帰りに、浜松駅前のビックカメラに寄ってみたら現物が展示されていましたが、私の愛用しているWF-1000XM4と比べると、大幅に小さくなっているのがわかります。これでバッテリーライフは同等だというのですから、技術の進歩ってスゴいです。
これで、私のWF-1000XM4は正式に旧モデルとなってしまったわけですが、新製品が出てきたからと言って音が突然悪くなったりするわけでもありませんし、実売4万円以上の新製品に買い換えられるほどの経済的余裕もありません。まだまだ使い続けることになると思います。
WF-1000XM4を使い始めてから、1年半を超えました。本体は一度まるごと交換していただいていることもあり、まだまだ新しいのですが、劣化を顕著に感じ取れるのがイヤーピースです。
ソニーが「ノイズアイソレーションイヤーピース」と呼んでいる、低反発の発泡ウレタン製ですが、材質の特性上キレイに汚れを拭き取ることがちょっと難しく、耳垢などがこびり付いてきているのが気になります(汚い写真でスミマセン)。しかし、それ以上に気になっているのが、ウレタンにひび割れが出てきていること。特に音穴の周りはキレイに放射状に切れ目が入っています。
商品には3種類のサイズのイヤーピースが付属していて、アプリに選んでもらった結果Mサイズのものを使っています。確かにピッタリ耳穴に張り付いて密閉されているのですが、装着する際にはイヤーピース自体を少しつまんで細くしないと耳穴に入りません。このくらい密着させておかないと…と思って毎回つまんでいたのですが、何百回と繰り返している間に、裂けてきてしまったのかも知れません。
いちばん小さいSサイズのイヤーピースが、ほぼ新品の状態で残っているので、試しにこれに付け替えてみることにしました。並べてみると、高さ(耳穴に差し込む深さ、でもある)はどちらも約8 mmでほとんど変わりませんが、直径はMサイズが約12 mm、Sサイズが約10 mmとかなり違います。ウレタンの肉厚は正確に測れていないのですが、Mサイズの方がやや厚いようです。つまんだときの手応えも、Mサイズの方が抵抗があってやや固めです。
実際にWF-1000XM4に取り付けてみると、見た目の印象がずいぶん変わります。本体部分が大きくなったように錯覚してしまいますね。もっとも、装着すると耳穴の中に完全に隠れてしまうので、外観としてはほとんど変わらないのですが。
装着感は大きく変わります。Sサイズの場合、Mサイズのようにつまんで細くしなくても、そのまま耳穴に入れることができます。密着感という意味ではMサイズほどではありませんが、かといって抜けてしまいそうなほど緩いわけではなく、耳の中にはちゃんと張り付いて留まってくれます。
Sサイズでも、Sony | Headphones Connectアプリのテスト機能で、密閉されていることがちゃんと確認できました。ノイズキャンセリングについては、メーカーの想定している設計どおりには機能する…ということなのでしょう。実際にSサイズに付け替えてから何日か聴き続けていますが、聞こえ具合がMサイズの頃と変わったような印象は受けません。相変わらず、安定のイイ音です。
Mサイズでは、半ば強引に突っ込んでいる面があることもあり、ときどき耳穴が押し広げられるような違和感があったり、イヤホン本体ごと耳から押し出されたり(実際に横断歩道でポロリと落ちて慌てたことがあります)していましたが、Sサイズではこれらの症状は皆無。自然体で密着している感じで、装着感は向上したと思います。
1年半以上が経って、まさかこんな発見があるとは思いませんでした。まだまだ、快適に使い続けられそうですね。ただ、できることなら、ソフトウェア更新で反映できるようなアップデートは、継続して提供してほしいところです。例えば、WF-1000XM5で追加された、タップ4回以上で音量調節ができる仕組みなんて、すぐにでも欲しい機能です。
コメントを残す