2024年が始まってからまだ1週間弱。お正月気分が抜けきらないところではありますが、この時期に忘れずにきちんと対応しておかなくてはならないことがあります。昨年分のふるさと納税の還付手続きです。
ふるさと納税は、市町村への寄付額に応じて所得税が還付されたり、翌年の住民税の税額が控除される仕組みですが、ただ寄付するだけでおカネが戻ってくるわけではありません。寄付したことをお上に申告しなくては、税金は減らしてはもらえず、単に寄付しただけの話になってしまいます。…もちろん寄付することは素晴らしいことだと思うのですが。
払いすぎている税金を返してもらう手続きとして、お馴染みなのは確定申告ですね。もちろん確定申告のときにふるさと納税の寄付を申告すればOK。しかし、普段は確定申告をしないサラリーマン（私もそうですが）の場合、これは結構敷居が高いかもしれません。実際にはそれほど面倒でもないのですが、これについてはまた改めて紹介したいと思っているところです。
ともかく、そんな人たちのために、ふるさと納税については「ワンストップ特例制度」というものが用意されています。寄付先の自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を送れば、確定申告をする必要がありません。この申請書は、自治体から送られてくる寄付の受領書と共に用紙が添付されていることもありますし、別途取り寄せるなどしなくてはならないこともあります。
ただし、このワンストップ特例制度は、他に確定申告したい項目がある場合は無意味になります（どちらにしても確定申告で申告し直すことになる）。また、寄付した自治体ごとに個別に申請書を出さなくてはならず、対応してもらえるのは最大で5自治体までになります。5自治体に個別に申請するのなら、全然「ワン」ストップではない気がしてしまうのですが…。
ちなみに、私が利用しているさとふるでは、このワンストップ特例制度の手続きをスマホアプリ上で完了できる「さとふるアプリdeワンストップ申請」というサービスも用意しています。コレならずいぶん楽そうです。
いずれの場合も気をつけなくてはならないのは、申請書の提出期限が年明け早々に設定されていること。2月中旬から始まる確定申告よりもずっと早く、今年の場合は1月10日（水）が締切となります。
確定申告とワンストップ特例制度では、ふるさと納税分の戻ってくる方法にひとつ大きな違いがあります。確定申告の場合はまず所得税から還付され、還付しきれない分は翌年の住民税から控除されることになりますが、ワンストップ特例制度では全額が住民税からの控除になります。
結果的に減らしてもらえる総額はどちらでも同じなのですが、他のいろいろな税金の控除も受けようとすると、ちょっとややこしいことになる場合があります。特に面倒になりそうなのは、住宅ローン控除との関係。コレは所得税から優先的に引かれていくため、確定申告ではふるさと納税の控除が十分に受けられなくなる可能性があります。
私の場合はもう住宅ローン控除は終わっちゃいましたし、複数の市町村に寄付をしていますから、手続きは確定申告で済ませようと思っています。所得税還付としておカネが「戻ってくる」というのはウレシイですしね。e-Taxとマイナポータルの連携でいろいろ楽になっているようですし、たいして問題になるようなことはないと思っていますが、やってみないとわからないからなぁ…。
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