先週日曜日・2月4日は立春。まだまだ寒い日が続くのだろうとは思いますが、「春」という言葉が出てくるだけで、何だか気分も明るくなってくるのは不思議です。花粉症があったりして、良いことばかりがやって来る季節でもないんですけどね。
この日は「渥美半島菜の花まつり」に出掛けてきました。メイン会場は愛知県田原市、伊良湖岬のちょっと手前の「伊良湖菜の花ガーデン」で、一面の菜の花畑を見ることができます。高台の展望台に上ると、遠州灘も見えます。既に真っ黄色な世界が楽しめるようになっていますが、まだまだ咲いていない株もありますし、3月まで十分楽しめそうです。
この時期は、会場に向かう国道42号線、国道259号線の沿線でも、たくさんの菜の花が咲いているのを見られます。また、多くの店では菜の花にちなんだいろいろな料理(もちろん菜の花入りのものもアリ)を楽しむこともできます。浜松からなら余裕の日帰りドライブができる距離ですし、思い立ってふらりと出掛ける旅行先としてもオススメです。フルマラソンを走るような友人たちだと、自転車やランニングで行ってしまうかも知れませんね(汗)。
会場では2台のカメラで写真を撮りました。といっても、片方はスマートフォン・AQUOS sense7の内蔵カメラ。もう片方は、10年以上前の一眼カメラ、SONY α55。娘の七五三からずっと使っていますが、まだまだ現役です。
オリジナル画像(4912×3264 pixels, 8.50MB)
オリジナル画像(4096×3072 pixels, 6.92MB)
画角(α55はズームレンズの最広角側ですが)も、記録画素数もあまり変わらない両者なので、一見よく似た写真を撮ることができます。見比べてみると、第一印象ではAQUOS sense7の写真の方が空の青色、菜の花の黄色が鮮やかで、「映える」画像になっているような気がします。一方、α55の方は見比べてしまうとちょっと地味です。
色合い云々の話は、メーカーや機種によって、センサーの数値をどのように画像に落とすのか考え方の差もあるでしょうし、ある意味個性と言っても良い部分だと思います。しかし、画像を拡大していくと、また別の事情が見えてきます。
ほぼ中央の同じくらいの範囲を切り出してみました。α55の写真は、「拡大した写真」の雰囲気を保っていると思うのですが、AQUOS sense7の方は、平板な感じが目立つようになってきます。写真に絵画風のフィルターを掛けたようです。
左隅の方に映っているベンチの辺りを切り出してみました。α55の写真はかなり解像感が下がっていますが、レンズの縁に近い部分は中央部よりも甘くなるのが当たり前。これも「拡大した写真」らしいと言えます。むしろ、AQUOS sense7の妙にエッジがクッキリした画像はとても不自然。もうこれは「写真ではなく絵だ」と言われても納得できそうです。鮮やかな色合いも、単にカラーバランスの違いだけでなく、このベタ塗り具合が影響しているのかも。
両者はレンズの大きさや構成も、センサーのサイズも全く違うわけで、フィルムカメラの頃はそうしたハードウェア部分の差(フィルムの画面サイズもいろいろありましたよね)が決定的な画の違いになりました。スマートフォンの内蔵カメラの撮る「写真」が年々キレイになり、コンパクトカメラを市場からほぼ駆逐しつつありますが、より小型のカメラでマトモな画を残すために、相当無理をして画を作っているのでしょう。
某社のスマートフォンが「AIを活用した100倍ズームで月面撮影ができる」と謳っていたのを、「それって、もともとある月面の画像を合成しただけでは?」と指摘されて話題になったことがありました。あそこまで行くとさすがにやり過ぎのような気がしますが、今どきのスマホは、センサーから入ってきたデータを写真として残しているのではなく、データを見て絵を描いている…と言って良いレベルなのかもしれません。
旅行の楽しい思い出を残すのならそれもアリ。キャンバスに絵を描いてもらう代わりにスマホを持っている…と言えないこともないわけで、ちょっとオシャレなのかも知れません。しかし、記録を残すための「写真」としては、スマホのカメラをそのまま信用して良いのだろうか?と、不安も感じます。
α55は10年以上前の一眼デジタルカメラなので、まだ今ほどAIで画像を作り込むことが無かったと思うのですが、今どきのミラーレスって、この辺の画像処理はどんな感じなんでしょうね?…まあ、少なくともRAWデータで保存しているものは、センサーに入ってきたナマの光を記録したモノのはずで、大丈夫な気がするのですが。
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