1月23日に、Dynabook(株)から「2025年春モデル」としてモバイルノートPCの新製品が発表されました。個人向けには「dynabook XP9 CHANGER」、法人向けには「dynabook X94 CHANGER」として投入されるもので、個人向けには4月中旬に販売が開始され、法人向けの受注は既に始まっています。
「CHANGER」の愛称が付けられているとおり、ユーザーが自ら内蔵バッテリーを交換可能な仕様になっているのが特徴の一つ。そして、SoCにはIntel Core Ultra シリーズ2(Lunar Lake)が搭載され、dynabookとしては初めてとなる、いわゆるCopilot+ PC準拠製品となります。
先日、ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionのバッテリーがユーザーの手で交換可能になっていることに興奮を覚えてしまった私でしたが、バッテリー交換の話だけなら、既に一昨年の時点でdynabook X83 CHANGERも実現しています。ただ、dynabookのCHANGERの場合は、バッテリーの収まる空間が他とは隔離されていて、底面の蓋を半分外すとバッテリーだけが見える…という感じで、「禁断の分解を体験できる」というワクワク感では少々物足りません。
それでも、「自分で内蔵バッテリーを交換してもいいCopilot+ PC」の選択肢は極端に少ないわけで、メーカーに修理に送らずに済み、ダウンタイムが最小限で抑えられることは、特にビジネスパーソンにとっては重要なポイントです。
ただ、他に提供されている情報を見ると、重量こそ1 kgアンダーを実現する予定のようですが、デザイン的にあまりにも普通で、ちょっと物足りないんですよね。少なくとも、ThinkPad X1 CarbonやVAIO SX14-Rのような「カッコ良さ」は、現在公開されている写真からは伝わってきません。
スペックとしても、14型で1920×1200ピクセルの液晶ディスプレイ、Thunderbolt 4を2系統にHDMI、有線LANが搭載されたインターフェース、Copilotキーなどは、他社製品でも結構見られるし、まあ普通です。あと、ワイヤレスWANのオプションが現在のところ公表されていないところもちょっと不満です。せっかくauの面白い発表に乗ったばかりだったのに、何とももったいないですね(この件については、また改めて話題にしたいなぁ)。
あとはお値段次第ではあるのですが、正直なところオンリーワンのアピールポイントは「CHANGERであること」くらいで、コレを4月まで待つくらいなら、マウスコンピューターのMousePro G4-I7U01BK-Eあたりの方がお値打ち…という判断になるかもしれません。こちらは今すぐにでも購入できますし、LTEを内蔵できますし。
さすがに11月にVAIO SX14-RでCore Ultra シリーズ1を載せたばかりのVAIO(株)には当分動きはないと思うのですが、10月にCore Ultraシリーズ1搭載の新製品を出し、たった3ヶ月後にCopilot+ PC投入になった富士通の例もありますし油断はできません。もし4月より前に「Copilot+ PCのVAIO SX14-R」が出てきたら、相当心が揺れるであろうことは想像に難くありません。
そして、相変わらず牛の歩みのパナソニックが、レッツノートでCopilot+ PCにどう対応してくるのか?も、改めて気になるところです。パナソニックストアプラスを覗いてみると、2月4日までで〆になるキャンペーンがありますが、先日「Copilotキー搭載のCF-FV5の店頭販売を始めました」という、何ともピントのずれたリリースを出したばかりですし…まあ、期待せずに様子見しますか。
ThinkPad X1 Carbon Gen 13のカスタマイズもそろそろ解禁になるらしい…という話もありますし、いろいろザワザワしている私です。いずれにしても、最大の問題は買うおカネが出せるのか。さすがにいつまでも「た」の付くアレに期待しているわけにもいきませんからねぇ…。
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