先にもちょっと触れたわけですが、プロ野球パ・リーグはプレーオフに出場する3チームが決まり、一つの区切りを迎えました。しかし、この3チームの中での順位争いが白熱していますから、まだまだペナントレースは面白そうです。首位に立てばもちろんリーグ優勝。しかし、優勝チームが日本シリーズに行くために有利なのかどうかは、正直なところちょっと疑問です。どちらを狙うのかの駆け引きもあるのかも…もちろんみんな両方を狙っているんですが。
一方、セ・リーグでは首位の中日ドラゴンズが着実に優勝へのマジックを減らしています。この週末は、2位の阪神タイガースとの直接対決でした。もう一つも負けられないタイガースでしたが、終わってみると3連戦はドラゴンズの2勝1敗。タイガースは何とかナゴヤドーム全敗を免れたものの、逆転優勝は限りなく厳しい状況です。でも、今日の試合で見せた粘りと意地が続けば、まだ一波乱あるかも。
金曜日の第1戦では、ドラゴンズのエース・川上憲伸投手が気合いの入った投球を見せました。この試合は、出先から帰宅する間ずっとラジオで聞いていましたが、ちょっと残念だったのは、もう総力戦で行くしかないはずなのに、タイガース側の選手起用に後がない危機感を感じられなかったこと。もちろん、ベンチにもそれなりの考えがあったはずですが…。
16日の第2戦では、ドラゴンズの山本昌投手がノーヒットノーランを達成しました。今年プロ23年目、通算189勝の大ベテラン。41歳1ヶ月での達成は史上最年長だそうですね。ドラゴンズの選手では、4年前に川上投手が達成して以来です。この日はデーゲーム。どうしても出かけなくてはならない用事があったので、この試合はライブで観戦することが出来ませんでした。もちろん、帰った後でこのニュースを知って、夜のスポーツニュースはハシゴしましたけどね。
投球数は97という省エネ投球で、四死球はゼロ。4回にサード・森野将彦選手のエラーがなければ完全試合でした。もっとも、このときのタイガースのバッターは、球界屈指の俊足・赤星憲広選手。もし森野選手がボールをきっちりキャッチしていたら、内野安打になっていたかも知れません。彼は後からかなりがっかりしていたようですが、考えてみると結果オーライ…だったかも。
今更言うまでもなく大のドラゴンズファンである私ですが、そのことを抜きにしても、彼は最も好きな選手の一人です。私が中学生か高校生の頃、ドラゴンズは浜松市営球場に秋季キャンプに来ていたんですが、そのときに彼をすぐ近くで見たのを良く覚えています。とにかく体の大きな人…という印象が強いですね。選手名鑑によると186センチ、87キロ。背が高いだけでなく、足腰のがっちりした、いかにも野球選手らしい体格です。体重はもう少しあるような気もしますが。
私と同じ左投げで、テレビゲームでもわざわざ投法の専用データが用意されるくらいの、独特なちょっとぎこちない感じの投球フォーム。球もそんなに速いわけではありません。当時から親近感を持っていました。その後ずっと山本昌ファンを続けていますが、まさかここまで長い間現役で投げ続けてくれるとは思っていませんでしたね。ここ5、6年くらいは、彼の登板するのを見るのがすっかり楽しみの一つになっています。
振り返ってみると、球が速くなかったのが良かったのかも知れません。もともと、彼は昔からスクリューボールという変化球の看板を持っていました。アメリカ留学で習得して戻ってきてから大ブレイクした…というのはかなり有名な話なんですが、未だに「山本昌といえばスクリュー」というくらいの決め球です。こんな風に代名詞になってしまうと強いですよね。
実際には、他にもカーブ、シュート、スライダーといった変化球を駆使し、ストライクゾーンを微妙に出し入れする緻密なコントロールで勝負します。力で抑え込むのではなく、キャッチャーと一緒に頭で抑えるんですよね。年を重ねて行くにつれて、基礎体力が落ちてくるのは仕方ないところがありますが、それを他の部分でどのようにカバーしていくのか?…その方法を掴んだ人たちが、選手人生を伸ばしていくのでしょう。もちろん、体力の低下を最低限に抑え、あるいは逆に伸ばしていくための、身体の管理も怠っていないはずです。山本昌投手は、球団とは別に個人的にトレーナーと契約して、長年通い続けているのだそうですね。
「史上最年長」の記録は、その年齢まで現役を続けていなければ達成することが出来ません。本当に頭が下がります。今季限りで引退するわけではありませんから、これからも彼にはいくつか史上最年長記録のチャンスが巡ってくるはずです。期待しましょう。また、通算200勝の金字塔も来季には達成できるかも…という射程圏内に入ってきました。通算記録も、長く続けていることで伸びていくものですよね。これも楽しみにしています。
ドラゴンズには、現在通算二塁打数のプロ野球記録を伸ばし続けている立浪和義選手もいます。今年は代打での出場が増えているわけですが、大事なところで自分の役割を果たしていると思います。サッカーに目を移すと、真っ先に思い出すベテラン選手はやっぱりジュビロ磐田の中山雅史選手です。17日の試合で、Jリーグでの日本人史上最年長得点(38歳11ヶ月)を挙げたのだそうですね。ゴール前に突っ込んで頭で押し込む、まさにゴンゴールらしいゴールです。
他にもいろいろな分野で活躍し続けるベテラン選手はいるわけですが、共通しているのは自己管理を徹底していること、そして、表現の仕方は人によって様々ですが、戦い続けようとする熱く燃える心を持っていること。アメリカ・メジャーリーグで、6シーズン連続200本安打を超えたイチロー選手も、そうした長く続けられる条件を全て兼ね備えた選手だと思っています。まだまだ私たちは彼の超人的な活躍を楽しめそうです。
戦い続ける元気なベテランたちのことを考えてみました。16日の山本昌投手のノーヒットノーランに感激して記事を書きましたが、17日には中山雅史選手のJ日本人最年長ゴールもあり、これにもどうしても触れたくて、今朝になってちょっと記事を追加しました。結果的に公開がちょっと遅くなりましたが、許してくださいね。
日曜日の朝に、近所のコンビニに行きました。前日の山本昌投手のノーヒットノーランは、当然スポーツ紙各紙が1面トップに載せていましたが、何と一般紙の中日新聞でも1面トップ。さすがは親会社ですね(笑)。もちろん、私は中日スポーツを買って帰りました。中日新聞と並べて、どっぷり楽しみましたよ。まさにドラゴンズファンの鑑…と自画自賛してみたりして。
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