ケータイを連れて行く理由
先にご紹介していますが、今年の8月12日から19日までアメリカに行っていました。…と、どこかで見たような書き出しですね(笑)。「アメリカでもBroadband」の記事の中でも触れたとおり、このときに携帯電話も一緒に持って行きました。ただし、日本とアメリカでは携帯電話の方式が違いますから、日本で使っているものをそのまま持って行っても使えません。何らかの仕掛けをする必要があります。
今回は、普段使っている回線契約をそのまま利用し、海外の回線を経由して転送してもらう…という国際ローミングを使うことにしました。NTTドコモでは「WORLD WING」という名前でサービスが行われています。この方式は、海外にいるときでも国内にいるときと全く同じ電話番号で呼び出してもらえる…という利点があります。
その一方で、この方式では電話を受けるときにも日本からの転送料をこちらで払わなくてはなりません。アメリカの場合、これが1分間で約300円。なかなか痛い出費です。さらに、この電話は形式的には日本にあるのと同じことになるため、アメリカ国内からこの電話を呼んでもらう場合にも、日本への国際電話をしてもらわなくてはなりません。どうやら、これは日本からの緊急連絡を受け取るために使うべきサービスということになりそうです。単に現地で使える携帯電話が欲しいだけなら、現地でプリペイドやレンタルの携帯電話を調達した方がスマートな気がします。
もちろん、私がこれを用意したのも緊急連絡のため。特に、出発は結婚式の2週間前でしたからね。常識的に考えれば、こんな時期に1週間も家を空けるのはあまりにも非常識です。一時は、行くのをやめようか?とまで考えましたが、ずっと前から決めていた演奏旅行ですし、この機会を逃したらまた行けるとも限りません。行くことは許してもらうとしても、ちゃんと連絡は取れるように…と思ったわけです。
1週間だけの相棒
先にも触れたとおり、国内で使っているFOMA端末はアメリカにそのまま持って行っても使えません。そのまま持って行ける機種も発売されていますが、さすがにこのためだけに買い換えるわけにもいきません。ちゃんと渡航中だけレンタルで貸してくれるサービスもあるので、今回はこれを利用することにしました。
事前にiモードサイトやドコモショップで予約しておくと、このN900iGを1日当たり105円で借りることが出来ます。当日に空港で借りることも出来ますが、この場合は1日当たり525円。あらかじめ旅程が決まっているなら、予約しておくしか考えられないでしょう。出発前日に、送料無料の宅配便で届けてもらいました。返却も宅配便で送り返しましたが、こちらは送料を負担しなくてはなりません。
Nシリーズは以前使っていましたし、現在使っているP902iも操作性で一部共通するところがありますから、違和感は全然ありませんでした。P902iに差してある緑色のFOMAカードをN900iGに差し替えるだけで準備OK。ただし、電話帳をコピーしたい場合には、その作業も必要です。FOMAカードに電話番号などを記録しておく方法や、miniSDカードなどで移す方法があります。数が少なければ、赤外線通信を使う手もありますね。
そのままの使い心地だけど
海外で使い始めるときにも、N900iGの電源を入れさえすれば、自動で電波を探索して、そのまま使えるようになります。ただし、FOMAと同じW-CDMA方式はアメリカでは使われていませんから、受信する電波を「GSM/GPRS」だけにしておいた方が電池の持ちが良くなるはずです。
電話番号を回すときには、そこが日本国外であることに注意しましょう。日本に発信したい場合は国際電話になります。最初に「0」を長押しして画面に「+」を表示させ、次に日本の国番号「81」、さらに市外局番や携帯番号の頭の「0」を除いた番号を回します。
iモードサイトやメールについては、日本にいるときと同じ感覚で使うことが出来ます。ただし、気をつけなくてはならないのは、パケ・ホーダイが対象外で、課金もちょっと特殊なこと。アメリカの場合、1通信の最初の50パケットまでが50円、これを超えると1パケット当たり0.2円になります。つまり、1回の通信でまとめてデータを送受信した方がお得になりますよね。例えば、2~3KB程度の写真を添付しても通信料はほとんど変わらなかったりします。実際に、私はこのあたりも計算に入れて写真付きのメールを何通か送りました。1回の通信の中身をどのようにするのかを考えて、計画的に通信しましょう。
そう考えると、iモードメールの自動着信も切っておいた方がよいですね。iモードセンターからの着信通知はちゃんと表示されます(しかも課金されません)から、その都度こちらから見に行った方が確実です。WORLD WINGのWebサイトなどの説明にあるように、iモードサイトの「メール確認サイト」でタイトルを確認してから読み込むのが良いでしょう。
通話を主な目的に携帯電話を持って行ったわけですが、結局携帯電話からの発信は1度しかしませんでした。その代わり、iモードメールでの連絡は何度かしましたし、iモードサイトも利用しました。実は、意外に重宝したのが毎朝(日本時間では毎晩なんですが)送られてくるプロ野球速報のメール。私が日本を離れている間に、我らが中日ドラゴンズはライバルの阪神タイガースを直接対決で3タテにして、リーグ優勝へのマジックを点灯させました。大のタイガースファンであるJonathanさんはかなり落ち込んでいましたね。せっかくの楽しい旅行に水を差してしまったかも。知らせない方が良かったのかも知れません。
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