個人的な話なんですが、このたび水上紫緒さんと結婚しました。SSK Worldからリンクをたどってみると、他のブログなどでは既に話題に上がっていましたから、もうご存じだった方もあるかと思います。
結婚したからと言って、SSK Worldが突然おのろけサイトに変貌することはあり得ません。これまでと変わらず、日々の出来事からネタを拾って、人とは違う自分ならではの視点を大切に、毎週書き続けていきたいと思っています。紫緒ともども、これからもよろしくお願いいたします…とは言っても、ここに来るほとんどの皆さんには、私が結婚しようがしまいが全然関係ないのでしょうけどね。
昨日・26日に、浜松市内のアーセンティア迎賓館で結婚式を行いました。結婚という行為そのものは、日本の法律では市役所に婚姻届という書類を1枚出してくればそれだけで成立します…海外では、教会で結婚式を挙げることが結婚の条件になる国もあるそうですけどね。ともかく、結婚「披露」宴と呼ぶくらいで、多くの人たちを呼んで、結婚する二人がどんな人間なのかを見てもらうのが結婚式の目的だと言って良いでしょう。見せることに注目すれば、これはまさに人生最大のエンターテイメントです。
そんな趣旨からか、最近話題になっているのがハウス・ウェディング。基本的には一軒家の豪邸の体裁になっている式場を、結婚するカップルが借り切ります。式場という器だけはきちんと用意してありますが、中身をどんな演出にするかは自由。オーダーメイドの結婚式です。一昨年に行われた弟・ささっちの結婚式もこのスタイルでした。
アーセンティア迎賓館は、こうしたスタイルの結婚式プロデュースの最先端を行くテイクアンドギブ・ニーズの結婚式場です。紫緒からのたっての希望で、5月に式場の見学に出かけましたが、2軒ある白亜の豪邸の両方にチャペルを備え、庭にはプールがあり…と、「器」の豪華さではまさにトップレベルです。
浜松では、アーセンティアと言えば「お金がかかる式場でしょ?」という噂だったので、私は不安たっぷりでした。当日に提示された大雑把な見積もり価格表を見ると、確かに他の式場よりは高いんですが、噂に聞いているような500万円、600万円…というレベルではありません。「8月までに披露宴をすれば100万円OFF」というとんでもないキャンペーンに乗せられて、当初は年末頃に…と思っていた私たちは、一転超スピード結婚に向けて走り出すことになりました。
実際に8月26日に向けて話し合いを進めていくうちに、アーセンティアが「高い」と言われる理由が見えてきました。一つは、あまりに器が豪華すぎるため、中身にも手を掛けたくなってしまうこと。もともと、見積もりに含まれるのはごく基本的な部分のみ。これ以外の演出にも当然それなりに費用がかかりますから、これを積み重ねると見積金額は一気に跳ね上がります。最初にやりたい演出をとにかく全部取り込んでみたら、最初見せられたときには100万円台後半だった費用は、400万円以上に膨れ上がりました(出席者60名)。まあ、どう見てもこれは市価より高いんじゃないか?というアイテムもありましたけどね。
もう一つの理由は、プランナーの存在。価格表を見ると、「T&G料」と書かれた40万円の品目が目立ちますが、私たちの結婚式のプロデュース料に相当するのがこの部分のようです。アーセンティア迎賓館では、当日まで一貫して一人のプランナーの方が私たちの世話をしてくれます。いくら「自由にできる」と言われても、正直なところどうやって結婚式を組み立てていけばいいのか、最初は全然見当が付きません。そんな中で、プランナーの方は私たちの話を聞きながら、一般的な流れも押さえつつ、オリジナリティもあるプランを提案してくれます。
最初に予算オーバーの見積書を見せられた後、なるべく私たちのイメージを大事にしながら、費用を抑えられる方法の相談に乗ってくれたのもプランナーの方でした。いろんな演出の費用はともかく、このプロデュース料の部分は価格に見合う価値があるような気がします。ただ、費用を抑えた分は二人の手作りのアイテムでカバーした部分もあるので、ただでさえ短い準備期間はさらに大変になってしまいましたが。1週間前にアメリカになんか行っている場合じゃありません。
結婚式の1週間前、プランナーの方から一本の電子メールをいただきました。中身は、「紫緒さんに(もちろん、もらったメールの中では本名でしたが)気持ちを伝えるお手紙を書いてみませんか?」。彼女には内緒でサプライズを仕掛けよう…というのです。この話に乗った私は、彼女にばれないように気をつけながら、1通の手紙を書きました。
挙式が始まってみると、びっくりさせるつもりだった私は、それよりもずいぶん前にびっくりさせられることになりました。弟夫妻が、4年前に亡くなった私の母が昔作った、花嫁、花婿の手作り人形を持って登場したんです。不覚にも泣きそうになりました。そういえば、彼にもちょっと怪しい言動があったなぁ…と思い出しました。考えてみると、私のところにサプライズが提案されているなら、他の人たちのところにもサプライズが提案されていても不思議ではありません。意表を突いた演出は、楽しめるエンターテイメントの基本ですよね。この辺りのセンスにも、プロデュース料を払う価値があるような気がしました。
他にも、お色直し後の入場でいきなり新郎(つまり私)が歌い踊りながら登場したり、何故か新郎がお姫様だっこ「されて」しまったり…と、いろいろなサプライズのある楽しい一日になりました。出席された皆さんからも、「いい結婚式だったよ」とお褒めの言葉をいただきました。一生に一度、私たちが主役になれる一大エンターテイメントは、なかなかうまく行ったようです。
婚礼合唱団(合唱団の皆さんが40人以上の素晴らしいメンバーを集めてくれました)の歌の後で、多くの皆さんへのお礼の気持ちを込めて、この日のために作った新曲も披露しました。せっかくなので、ここでも何らかの形で披露しようかと考えています。
これまでずっとここでは封印してきた、私自身の結婚式に関する話題です。
どうして今まで封印してきたのか?…それは、結婚式の準備の話題と言うことになると、どうしても結婚相手である水上紫緒さんとの話になってしまい、単なるおのろけ記事になってしまうのが怖くて、嫌だったから。毎週、Weekly SSKでは何とかしてその話を避けようと、かなり苦労しました。しかし、さすがに今週は他に書ける記事がありません。何しろ、結婚式の準備しかしていませんでしたから(苦笑)。
それでも、考えてみると、いつもの私の調子で斬り込めばおのろけ記事に終わるはずがありません。そう思い直して、今回は開き直りつつ記事を書いてみました。まあ、「結婚式」という言葉が出てくるだけでも、「単なるおのろけ記事だ」と言われる可能性は十分にありますから、私が変にこだわっても仕方のないことなんですが。
そして、実はもう一つ封印していた理由が。先週のアメリカ行きと同じで、婚姻届を出して、披露宴を無事済ませ、ちゃんと結婚できたことを確認するまでは記事に手を付けにくかったんです。本当に結婚式の直前になって別れてしまうカップルもないわけではないそうですからね。
細かいことを言えば、婚姻届を出してきたのも26日の土曜日で、実際には市役所で預かってもらっただけ。実際に処理されるのは週明けの明日以降ですから、何らかの問題があって突き返されたりする可能性も残っています。まあ、これは直せば済む問題なんですが。
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