前回から引き続いて桜の花見の話。先週末はほとんど花が咲いていない中で花見会を開いたわけですが、その4日後・水曜日の職場の花見は、職場の敷地内にある3分咲きの桜の木の下で行われました。いつもの年より1週間以上も遅れて、ようやく桜前線が東海地方までやってきました。
この週末は、近辺の各地で桜がちょうど満開。まさにお花見日和となったわけですが、前回も触れたとおりこの日は合唱団の合宿が組まれていました。普段の数回分を一気に集中して練習できる合宿はとても有意義なものですし、みんなで一晩泊まることにより親睦も深められるわけですが、それでも「花見のタイミングを逃したな」という気持ちはどこかに引っかかっていました。まあ、合宿先でも桜の花は見られたんですけどね。
しかし、私はまだ満開の桜の下での花見をあきらめてはいませんでした。合唱団の団員さんからはままつフラワーパークの夜桜入場券をいただいていたんです。これは期間限定で夜6時以降に使える招待券だったんですが、平日には忙しくて行くことができず、日曜日に合宿が終わってから予定の空いてる人たちと行こうか…と計画を立てました。
ところが、土曜日は好天に恵まれたものの、日曜日には雲行きが怪しくなり、午後からはついに雨が降り始めました。空模様を伺いながら、それでも行くつもりで何人かに声はかけてみましたが、結局集まったのは私を含めて3人。「今年は花見ではツイてないなぁ」と思いつつ、相変わらず雨は降っていたものの、とにかくはままつフラワーパークに向かいました。
はままつフラワーパークは、1970年にオープンした、花と造園をテーマに据えた浜松市の公園施設です。植物がいろいろと展示されていますが、植物園とはちょっとイメージが違います。むしろ、昨年行われた「浜名湖花博」とはコンセプトの重なる部分が多く、しかも花博会場とは10kmも離れていないすぐ近所で、花博開催の頃に客足が鈍って以来不振が続いています。考えてみると、私は小学生の頃に遠足で来て以来20年以上、フラワーパークには来ていなかったような気がします。
フラワーパークに着く頃には、雨は止んでいました。ここには、160品種・1,500本もの桜が植えられていて、それが600mの桜並木となっています。他の桜の名所とフラワーパークの大きな違いの一つは、桜以外の花も一緒に見られるところ。例えばこんな風にチューリップ畑の周りに桜並木があったりします。桜だけの時と比べると、場が一気に華やぎますね。
桜並木そのものも、ライトアップされた桜が池に映るのが幻想的な趣でした。三脚を持って行かなかったので、こんな暗い状況で写真を綺麗に撮るのは一苦労です。フラッシュの発光を無効にして、手近な構造物にカメラを乗せたり押し当てたりして手ぶれを抑制しながら撮影するわけです。先の写真のように人物と記念写真を撮るときには、フラッシュを併用するスローシンクロが有効ですね。
それでも、今回は写真撮影の限界を強く感じてしまいました。実は、少し前からもう少しプロフェッショナル志向にシフトした高性能デジカメの購入を考えてるんですよね。一眼レフよりも、高倍率・高画質ズームの付いたコンパクト高級機を狙っているところです。一眼レフを選んだところで、何本もレンズを買い揃えるとはとても思えませんし。
夜桜見物のための夜間開園ですが、フラワーパークの他の展示の一部も見ることができます。30年以上前からあった展示用温室は、クリスタルパレスとして一昨年リニューアルされています。ここには、かつて「商売敵」であった浜名湖花博で展示されていたバオバブの木が来ていました。貴重な植物の保存管理に、花博の「百種接分菊」でも示した、フラワーパークの長年培った高い技術力が生かされます。
正面入り口すぐ前にある噴水池では、噴水ショーが行われていました。こうしたものは、ライトアップされる夜にこそその魅力がさらに増します。今回のような期間限定のイベントにしておくのはもったいないような気がします。ただ、常時夜間営業をすることを経営上から考えると、大変なことが多いんですよね。相応の職員の配置が必要ですし、照明設備を設置しなくてはなりませんし、当然電気代だって馬鹿になりませんし。
フラワーパークの桜には既に満開のものもたくさんありましたが、これから開こうとしているもの、つぼみがまだ開いていないものもかなりありました。種類ごとに開花時期が違うので、桜並木の見頃は今月末くらいまで続きます。夜桜見物の夜間開園は来週末の17日までだそうです。場所取りをしての宴会はできませんが、是非お薦めの花見スポットです。
久しく来ていなかったはままつフラワーパークで、いろいろと新しい魅力を発見しました。考えてみると、浜松市内にも「すぐに行けるから」と思って全然足を運んでいないこうした施設が結構あります。フラワーパークにもまた改めて来てみたい気がしましたし、他にも近場でいろいろなことが発見できそうな気がしました。
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