プロ野球は変わるのか

いつの間にか、今年も最後の日曜日。気が付けば、またあっという間に一年が過ぎてしまいました。思い返すと、思っていたこと、やりたかったことが全然できていないことに気づかされます。最近は毎年のように同じ反省をしているんじゃないか?と思いますが、同じことばかり繰り返していても仕方ありません。来年こそは…と言わず明日から、今日からでも一歩踏み出して、何か変えていかなくては。

それでも、今年を振り返ってみるとそれなりにイベントはありました。やっぱり最大のものは富士山初登頂でしょうか。このときに、相応の事情があったとはいえ、「毎週日曜日に更新する」というWeekly SSKの公約を果たせなかったのも個人的には大事件でした。5年近く続けていて初めてのことだったんですが、誰からも連絡がなかったのはちょっと寂しかったですね。…まあ、確かに皆さんからすれば「ちょっと遅れたのかな?」程度のことだったのですが。


自分のことはこれくらいにして、今年のことを振り返ってみると、実にいろいろなことがありました。たくさんの台風、そして大地震といった災害が続き、多くの皆さんがまだ普段の生活に戻れていないことは決して忘れてはなりません。

私の住む静岡県では、もう20年以上前から「東海地震が来るかも知れない」と言われ続けています。私自身は、1995年の阪神・淡路大震災のときに京都でその激しい揺れの一端を体験しています(もうすぐ丸10年になるんですね)。特に地震は人ごとではなく、それどころか「明日は我が身」という意識があります。

テレビで見ていると、被災地の皆さんがうちひしがれた中にも元気に復興への意欲を語るのが印象的です。人の力だけではどうしようもない面もあり、「がんばれ」と言うのは酷な気もしますが、当事者の努力、周辺の支援、どちらも必要なことだと思います。


私が最も多くWeekly SSKで取り上げたのがプロ野球の話題でした。それも、今季リーグ優勝を果たした我らが中日ドラゴンズのことだけではなく、むしろプレーとは全く関係ないところの話が多かったですね。野球というスポーツそのものが大好きですから、やっぱり今季の一連の出来事は常に気になっていたわけです。

6月に当時の大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブが合併を考えていることが明らかになってから、選手会とオーナーたちとの団体交渉からストライキの決行、新球団東北楽天ゴールデンイーグルスの誕生、さらにダイエーも球団をソフトバンクに売却し、福岡ソフトバンクホークス(結局名前はそのまんまになりましたね)が誕生…と、2004年はまさに激動の年になりました。


先月生まれたばかりの楽天イーグルスですが、野球チームには一番大事な選手も少しずつ揃ってきました。旧バファローズ、ブルーウェーブからあふれた選手たちと、他球団をクビになり活躍の場を求めて集まってきたベテランたち、そしてドラフト会議で獲得した新人たち。正直なところ万全だとは思えませんが、何とか戦えそうな状況にはなってきたかも知れません。かつてドラゴンズで活躍し、リーグ優勝を経験している選手たちもいます。彼らが活躍できるかどうかはやっぱり気になりますね。来季はスカパー!や、もしかするとネット中継でイーグルスに注目することが増えるかも知れません。

イーグルスの注目の新人と言えば一場靖弘投手。ドラフト会議での指名を巡ってのスキャンダルがあり、プロ野球入りできるかどうかが危ぶまれていたわけですが、彼にとっては今回の混乱が結果的にプラスに働いたかも知れません。ある意味、イーグルスは彼のためにできたような球団かも知れませんね。何しろ親会社・楽天の中核事業は「楽天・一場」…じゃなくて楽天市場ですし。

それにしてもこの一場投手、就職先が決まったかと思えばすぐに「できちゃった婚」を発表してしまうあたり、話題を集めるという意味ではスターの素質は十二分ですね。あとはプレーでも目立たなくては。実力も、実績もあるんですから。

新しいオリックス・バファローズへの入団を拒んでいた岩隈久志投手も、結局イーグルスに移籍することになりました。双方ともに言い分があり、ここまでこじれてしまいましたが、結局のところ最大の問題だったのは経営の都合しか考えていなかった合併の進め方だった気がします。岩隈投手を失ったことで、バファローズの「2球団合わせれば強くなる」という目論見はまた決定的な打撃を受けます。下手すると本当にイーグルスに勝てないかも知れませんね。


イーグルス関係のニュースもいろいろとありましたが、やっぱり一番びっくりしたのは球団の公式応援歌でしょうか。つんく♂が作り、モーニング娘。が歌う、どこにも全然球団名が出てこない公式応援歌。これまでの常識を見事に打ち破っています。

他球団から解雇された選手たちで構成されるイーグルスと、オーディションに落ちた子たちから生まれたモーニング娘。に共通のものを感じた三木谷オーナーが、つんく♂に直接依頼して実現したのだとか。彼の人脈の広さにも驚かされます。これこそまさに公式応援歌のタイトル通りの「THE マンパワー!!!」なわけですね。


もう一つの新球団が、名前が決まったばかりの福岡ソフトバンクホークス。しかし、こちらはイーグルスと違い一から作り上げようとする球団ではありませんから、苦労しなくてはならない部分は少ないはずです。それでも、何しろあの孫正義氏がオーナーなのですから、プロ野球の固定観念をことごとく破壊しようとしてくれることでしょう。ただ、あの人は本業で戦うのにも忙しいはず(携帯電話あたりになると「本業」かどうかは微妙ですが)なので、プロ野球でどのくらい暴れてくれるかは未知数ですが。

パ・リーグ6球団のうち3球団が形を変えて行われる来季。特にこの2球団がどんな活躍をしてくれるか、そして試合以外にもどんなところで盛り上げてくれるのか、非常に楽しみです。交流試合が導入されるものの、基本的には今年とほぼ変わらない体制でスタートするセ・リーグの各球団が泡を食うくらいの盛り上がりを期待しています。それが、さらにプロ野球界を変えていく力になるはずです。


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