無線LAN内蔵は準備中
前々回の話題にした無線LAN機能の本体への内蔵については、実現に向けて現在パーツの調達中です。あの記事を掲載する以前からいろいろ動いてはいるんですが、店頭では簡単に買えないものばかりなので、予想通りに手こずっています。それでもどうやら目途は立ってきました。何とか必要なものは揃いそうです。
パーツさえ揃えば、組み込み自体はそんなに難しくないと踏んでいます。すでに一度分解して手順はだいたい確認できていますし、それこそ先駆者の皆さんもいらっしゃいますし。この件については改めて詳細に報告しますので、もうしばらくお待ちください。
またもメモリ衝動買い
半年ほど前にCF-R2の増設メモリを512MBのものに交換したわけですが、このたびまたもメモリを交換してしまいました。といっても、別に1GBのものを調達したわけではなく、今回も容量は同じ512MB。同じ容量のものを差し替える…という、傍目から見たらとうてい理解不能なアクションです。
もちろん購入したのにはちゃんと理由があります。今回のキーワードは省電力。前回のメモリを購入したアドテックで、省電力を謳った512MBの172pin MicroDIMMが販売されています。今回も例によってFPANAPCのホームページで見つけて、その日のうちに購入してしまいました。価格は29,800円(税込・送料込)と前回のものより1万円以上高いんですが、こんな生活をしていると「省電力」という言葉にはついつい引き寄せられてしまいます。
届いた省電力版のMicroDIMM(写真左)を従来のもの(写真右;「通常版」と呼んでおきましょう)と見比べると、ぱっと見てわかる差が基板上に乗っているチップの数。通常版では16個(両面に実装されていますからね)のチップがひしめき合っていますが、省電力版は8個のチップが整然と、余裕たっぷりに並んでいます。ビジュアルからしていかにも省電力っぽい雰囲気です。ただ、集積度が上がったからと言って必ずしも省電力になるとは限らないんですけどね。動作電圧は変えられませんし。
実は、MicroDIMM全体の重さも6gから5gとちょっとだけ軽量化されています。…「たったそれだけ?」と言ってはいけません。こうした微々たる軽量化が積み重なって、レッツノートの「発表当時世界最軽量」という記録が生まれているはずです。まあ、これは私たちユーザーががんばる話ではないんですけどね。
看板は伊達じゃない
さて、問題なのはこの新しいメモリが実際に省電力なのかどうかをどのように評価するかですが、これが意外に難しくなります。実際のところ、ノートパソコンの構成パーツにはメモリよりも消費電力の大きなものがいくつもあります。各種ディスクドライブや液晶ディスプレイ(厳密に言うとバックライト)は代表的ですね。CPUだってフルパワーで動けばかなり電力食いです。これらの影響を極力排除して計りたいところです。
そこで、今回は起動直後のパソコンをそのまま1時間放置して、バッテリ残量をチェックしてみることにしました。こうしておくと、ハードディスクや液晶ディスプレイ、CPUなどのデバイスはすぐに省電力状態に移行し、電力を消費しているのはメモリくらいなものになります。メモリ…厳密に言うとDRAMは、内容を保持するために常に電流を流しておく構造なので、他のデバイスほど極端に消費電力が減らせないはずです。だからこそ省電力性能が大事だとも言えそうですね。
それでは、早速結果を見ていきましょう↓。グラフは、バッテリ残量の3回計測平均値を元に、0%まで使い切る動作時間に換算しています。
起動後1時間放置 | |
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搭載メモリ | 動作時間換算(バッテリ残量) |
256MB | 5時間16分 (81.0%) |
512MB(通常版) | 4時間24分 (77.3%) |
512MB(省電力版) | 5時間00分 (80.0%) |
あまりにも明確に結果が出て驚いています。省電力版512MBの結果は、アドテックのWebサイトの広告で「256MB並みの消費電力」と書かれているのを見事に実証しました。確かにこれなら省電力といえるでしょう。
メモリは、実際に使っているときだけではなくスタンバイ状態のときでも内容を保持するために電力を消費していますから、この点でも省電力化には「実際に使える時間」を延長する効果があります。外出先で使うことが多い私にとっては、省電力メモリには通常版のメモリの1.5倍、1万円以上高い金額を払うに値するだけの価値があったと感じています。…さて、通常版のメモリは売りに出すことにしますか。
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