すーぱーまるち

Windowsが悪かったのか!

もう2ヶ月以上続いているS3スタンバイからの復帰失敗問題ですが、原因の一端はWindowsそのものにあったようです。Windows XPのService Pack 1で、ATA接続の137GB以上のハードディスクに正しくアクセスできるようにドライバが更新されましたが、このドライバの不具合により「スタンバイや休止状態に入ったときにハードディスクが破壊される可能性がある」というサポート技術情報が公開されています。私の環境には137GB以上のATA接続ドライブがあり、まさにこの条件に当てはまります。この件については、「331958」をキーワードにマイクロソフトのサポートサイトを検索してみてください。

既に修正プログラムが公開されているので、これを適用してみました。今のところ動作は良好。これでようやく落ち着くのでしょうか。既に一般に公開されているService Pack 2のプレビュー版(おそらくこの件も修正されているでしょうから)を適用する…というのも考えたんですが、まずは安定動作させることが先です。

それにしても腑に落ちないのは、こんなに致命的な不具合の修正がWindows Updateでは適用されず、ある程度知識のある人間がサポートサイトを検索しないと知り得ない状態になっていること。大容量のハードディスクが値下がりしてきて、この現象の条件を満たすユーザーはかなり増えているはずです。サポートサイトの情報も結構役に立つことがあるんですが、活用するのは非常に難しいと感じます。

DVR-ABH8

とんでもないパーツ・その2

さて、それでは「とんでもないパーツ」紹介の第2弾に入りましょう。と言っても、前回のようにぶっ飛んだパーツではありません。今回の主役は、アイ・オー・データ機器から発売されているDVDスーパーマルチドライブ・DVR-ABH8です。

「スーパーマルチ」という聞く方が恥ずかしくなるような名前も伊達ではありません。DVD-R / DVD-RW / DVD+R / DVD+RW / DVD-RAMと、現在巷に出回っている書き込み可能DVD全て(もうすぐ出てくる片面2層記録の媒体はさすがに無理ですが)に対して十分な速度で読み書きが可能です。さらにCD-RやCD-RWも読み書きできて、もちろん市販のDVDやCDは読めますから、これ1台だけでほとんど何でもこなします。フロントパネルにひしめき合う各種ロゴマークがその多機能さを象徴していますよね。

電力問題の解決方法として大容量の電源を導入したわけですが、その一方で消費電力を減らせる部分は減らしていこうと考えました。そこで真っ先に目に付いたのが光ドライブ。DVD-ROMドライブとCD-R/RWドライブの2台を装備していたわけですが、普段の使い方を考えると同時に使うことはまず考えられません。コンボドライブ1台にするだけで、これまで使っていた2台分の役割を果たし、しかも消費電力は1台分減らせます。しかし、そこで素直にコンボドライブを買ってこないのが私らしいところ。値段はそれほど変わらないんだから、DVDも書けるドライブにしてしまおうと考えたわけです。

書き込み可能なDVDにもいろいろな規格がありますが、とりあえず一通り使えるスーパーマルチなら後で「失敗したなぁ」と思うこともないでしょう。どのメーカーの製品を買っても中身は同じ日立LG製のドライブですから、あとはフロントパネルの形状や販売価格、同梱のソフトウェアの違いだけ。決め手になったのは「LG純正品のフロントパネルがカッコ悪かったから」と「たまたま安売りしていたから」でした。既に店頭での価格は2万円を切ってますよね。

DVR-ABH8・底板を外してみたところ

ここでも熱が問題らしい

例によって塗装するためにフロントパネルを本体から取り外そうとしましたが、本体の底板を外さないとフロントパネルが外れないことがわかり、先に底板を外しました。すると、こんな風になっていました。真っ先に目に付いたのは、底板側に張り付いている3枚のゲル状の物体。組み立てると、これがちょうど基盤上のチップのある位置に来るようになっています。

これは、チップからの発熱を底板に伝える熱伝導シートなんですね。底板全体を放熱のために使うためのものです。実際に、本体に装着してしばらく使っていると、底板も含め筐体全体が結構暖かくなってきます。まあ、このこと自体は今に始まったことではなく、前に使っていたCD-R/RWドライブでも既に同様の構造になっていたんですけどね。

超シンプルな外観

すっきりしちゃいました

新しいケースの5インチベイに新しい光ドライブを取り付けました。2つあったものが1つに減ったわけですから、通気口を取り付けていない分も含めて見た目はずいぶんすっきりしました。先に触れたとおり消費電力は減るわけですが、回転するモーターの数が減って動作音は静かになりますし、チェックするデバイスが減って起動時間も短くなります。同じことができるなら構成はシンプルな方が良いですね。

その下の3.5インチベイに何も付いていないのも、すっきりして見える要因でしょう。これまでは、メモリーカードリーダー内蔵のフロッピーディスクドライブを付けていましたが、今どきフロッピーディスクなんか緊急事態の時くらいしか使いませんし、メモリーカードの利用はほとんどがSDメモリーカードに集約されてきたこともあり、レッツノートから読み込んでLANで転送…というパターンで対応することがほとんどになっています。この調子ならとりあえずは要らないかな?ということでこんな状態になっています。

もう一つ、ファンコントローラーもここに入っていたんですが、AquaGizmoを装着したおかげで、コントロールする必要のあるほどうるさいファンがなくなってしまったんですよね。もっとも、これは厳密に言えば「コントロールできる」ファンがなくなっただけで、ファンの騒音問題自体は完全になくなったわけではありません。今後の検討課題かも。

スーパーマルチな満足度

性能面では今のところ全然不満はありません。まだ全機能を試したわけではありませんが、例えばDVD-Rへの8倍速書き込みでは4GB以上のデータを10分ほどで書き込むことができます。これなら使ってみようという気になりますね。これと比べるとDVD-RAMへの読み書きはかなり遅いのが体感できますが、フロッピーディスクと同じように自由に読み書きできるのは便利です。

CD-Rで24倍速、CD-RWで16倍速という書き込み速度も、これまで内蔵していたドライブと比べると向上しています。まあ、これはレッツノート用に買ったポータブルドライブのAC電源使用時の性能にようやく肩を並べただけなんですが。DVD-ROMやCD-ROMの読み込み速度は、カタログ上ではこれまで使っていたDVD-ROMドライブより遅いのですが、使っていても違いはよくわかりません。

動作中の音もかなり静かです。これまで使っていたDVD-ROMドライブでは、DVD-Videoを再生すると(普段はホームシアターで見るのでこんなことはしないんですが)回転音がかなり気になったんですが、そんな問題は全くありません。良いことずくめの、どこから見ても満足度の高いグレードアップでした。まあ、光ドライブはずいぶん昔の製品を使っていましたから、そう思うのも当然なんですけどね。


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