触れてから買うのが基本
前回、FOMAへの乗り換えを決意した私。次は機種選びということになるわけですが、昨年末にアナウンスされた5つの900iを見比べると結構迷いました。それぞれに個性的なデザイン、独特の機能を持っています。ただ、携帯電話にデジタルカメラの代わりを期待しているわけでもなければ、ポータブルビデオプレイヤーの機能を求めているわけでもないので、機能ではどれを選んでも大差ないな……と感じました。文字入力にT9方式が使えるPとNがソフト面でちょっとだけリードかな?という気もしましたが、他の端末では強力な予測変換を行うものもあり、あとは慣れの問題でしょう。
デザイン面で好みだったのは、曲面を多用したFとNでした……まあ、A5305Kを「セクシー」と形容した私の趣味からは簡単に類推できますよね。でも、写真で見るだけでは決められません。やっぱり直に触れてみないとわからないことがあります。ですから、実際に店頭に900iシリーズの、それもモックアップではなく動作する実機が出てくるのを待っていました。
実機に触れてみて気に入ったら即購入するつもりで、先頭を切って登場したF900iを見に行きましたが、買おうという気にはなりませんでした。次に登場したN900iは、発売日当日に店が開いてから30分もしないうちに行ったのに、在庫はシルバー2台だけ。それでも、実機を見せてもらって気に入ったので、その場で購入することにしました。大人気のオレンジも存在感があってカッコいいんですが、街であの派手なヤツが自分のとお揃いなのばかり見かけるのも何か嫌だな……と思ったので、最初からシルバー狙いだったんです。
もしN900iでも納得できなかったら、「ソフト的にはNと同じ」と言われ、ハードウェアスペックでは上回るものも持っているP900iを見てみるつもりでした。実際に出てきてみると、P900iにも確かにデザインへのこだわりは感じるんですが、ちょっと大きすぎるな……という気がしました。「N発売日に即購入」は間違いではなかったと思っています。
Nらしさの継承
N900iの決め手になったのは小さくて軽いこと。カタログの数値でも5つの900iの中で最も小さくて軽いのですが、全体的に丸みを帯びて角を落としたデザインでそれ以上に小さく見えます。ヒンジ周りのしっかりした作りにも好感が持てました。さすがは伝統の「折りたたみのN」です。筐体表面の処理もつや消しのアルミ酸化被膜処理(いわゆる「アルマイト」ですね)っぽい感じで好きです。筐体そのものはプラスティック製のようですが。
実は、初めてN900iを見たときから、そのデザインに懐かしさを感じていました。というのも、カメラから背面ディスプレイ周りの造形が先々代のN503iS(写真右)のイメージを引き継いでいるような気がしたんです。今回に限らず、NEC製造の携帯電話からは「折りたたみのN」のブランドイメージを大事にしたデザインコンセプトの繋がりを強く感じます。他社製造の製品にもそれぞれに「らしさ」はありますが、NECほどの一目見てわかる統一感はないような気がします。
ただ、こうして3台並べてみると、N504iS(写真左)が何だかカッコ悪く見えてしまいますね。N504iSはデザイン面ではかなり無理をして大型のカラー液晶とカメラを装備していますが、私の使い方ではそれらを全然生かしていなかったような気がします。N900iでは、「デザイン重視」とのことで背面ディスプレイは細長い小さなものになりましたが、必要な情報の表示としてはこれで十分だと思います。このサイズでも、一応自分撮りの時にカラーのファインダーとして使えますし。
カタログだけではわからない
カタログを見ると、N900iの厚さは26mm。19.8mmのN504iSと比べるとずいぶん厚くなったはずなんですが、手に取ってみると全然厚くなった気がしません。よく見ると、中央部は確かに26mmの厚みがありますが、縁の部分では厚さは20mmくらいしかありません。しかも、幅が48mmと最近の機種の中では細身なこともあって、手への収まりはなかなかいい感じです。
もう一つ言うなら、N504iSにはロッドアンテナという巨大な突起がありますから、実際に使ってみると数字ほど薄くないんですよね。実は、アンテナのせいでN504iSはハードシェルの携帯電話ケースの中で収まりが悪かったんです。一方、アンテナレスデザインのN900iなら大して苦もなくすっぽり入ります。このあたりは、カタログの数値だけではわからない部分ですよね。あのアンテナも一種「折りたたみのN」のアイデンティティだった気はしますが、私はN900iの方がすっきりしていて好きです。
決して敷居は高くない
N900iの本体については他にもいろいろ触れておきたいところがありますが、それはまた改めての話ということにしましょう。ここで手続きや費用に関する話をまとめておきたいと思います。私の場合、movaからの契約変更ということになるので、必要なものはmovaの端末だけ。これまでの機種変更の場合と一緒ですね。手数料2,000円が翌月の利用料と一緒に請求されるのも機種変更と同じ。要するに、FOMAだからと言っても難しいことは何も考えなくていいと言うことです。
機種変更なので端末の価格が高くつくのもこれまた一緒。店頭での値札を見ると4万円近いですね。ただ、これも505iSシリーズと比べたら高いわけではありません。それに、各種キャンペーン割引(「パケットパック割引」の8,000円は強力でした)や蓄積していたポイントの利用で1万円以上安くなり、最終的には2万円台中盤の買い物になりましたから、機能・性能や利用料のことを考えればそんなに高い気はしませんでした。
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