どうした?プロ野球

8月になりました。夏の高校野球は代表校49校が出そろいましたね。静岡県代表は4年ぶりの出場となる静岡高校。春のセンバツに出場した浜名高校は決勝戦まで進みましたが、残念ながら春夏連続出場は成りませんでした。静高ナインには、県の代表として実力を十二分に発揮してがんばってほしいものです。

今年のインターハイは長崎県で行われているそうですが、そんな中で甲子園開催の伝統にこだわり特別扱いされている高校野球はどこか歪んでいるような気もします。まあ、それを言い出せばインターハイ種目ではあるものの年末、年始の国立競技場の方が注目される高校サッカーも似たような立場なんですが。


高校野球からプロ野球の方に目を向けてみましょう。今年のプロ野球は、一言で言うと「いったいどうしちゃったの?」という感じでしょうか。ともかく、まずはセ・リーグから昨日の試合終了時点での順位表を見ていきましょう。

順位 球団名 試合 勝利 敗戦 引分 勝率 ゲーム差
1 阪神タイガース 94 66 27 1 .710 M31
2 中日ドラゴンズ 92 48 44 0 .522 17.5
3 ヤクルトスワローズ 90 45 44 1 .506 1.5
4 読売ジャイアンツ 95 46 48 1 .489 1.5
5 広島東洋カープ 84 40 43 1 .482 0.5
6 横浜ベイスターズ 93 27 66 0 .290 18.0

阪神タイガースの史上空前の快進撃はまだ続いています。いつ調子を落とすのだろうか?と思いながら見ていたんですが、7月8日にセ・リーグでは史上最速でマジックを点灯させてからも順調に勝ち続け、まさに記録的な独走状態です。この状態からでは、もはや優勝しないことの方が至難の業かも知れません。ここまで来ると、どこまで他球団をぶっちぎって優勝できるのか見てみたい気もしますが、まだまだそう簡単にはいかないはずです。高校野球にホームグラウンドを占領されてしまう8月は、タイガースにとってはもっとも辛い時期ですしね。

当然のことながら周囲もヒートアップ。タイガース関連商品は数多く企画され、大阪府では道頓堀川の川ざらえを行ってしまうほどの大騒ぎです。府では「飛び込みを奨励しているわけではない」とコメントしています…というより、お役所の建前としてはそう言わざるを得ないわけですが、景気浮揚効果も莫大なものになりそうですし、大目に見てあげていいんじゃないでしょうか。もちろんケガは自己責任と言うことで。

しかし、それにつけても気になるのは横浜ベイスターズのこれまた圧倒的な最下位独走。ベイスターズにも優秀な選手はいないわけではないと思うんですが、総合的に見ると他球団と比べて戦力不足なのは明らかです。選手や監督、コーチ陣よりもむしろ経営側が問題だと思いますね。やっぱりTBSへの身売りは間違っていたのでは?


次に、パ・リーグの方も順位表を見ていきましょうか。

順位 球団名 試合 勝利 敗戦 引分 勝率 ゲーム差
1 福岡ダイエーホークス 94 56 37 1 .602
2 大阪近鉄バファローズ 94 51 42 1 .548 5.0
3 西武ライオンズ 95 51 43 1 .543 0.5
4 日本ハムファイターズ 96 46 48 2 .489 5.0
5 千葉ロッテマリーンズ 91 39 50 2 .438 4.5
6 オリックスブルーウェーブ 90 32 55 3 .368 6.0

接戦を続けてきたパ・リーグの首位争いですが、ここに来て優秀な投手陣と堅実な打線を持つ福岡ダイエーホークスが抜け出したようです。それでも、まだ十分逆転の可能性はあると思いますね。個人的には、タイガースとバファローズの関西対決を見てみたい気がしますが。

チームとしての投手成績や打撃成績を見比べると、ホークスとタイガースは非常に似通った数字を残しています。3点台の優秀な防御率、3割近い打率の高さと犠打や盗塁の多さ、そしてホームラン数がそれほど多くないところまでよく似ています。それなのに両リーグの順位表にはこれだけの差があるということは…他の5球団の差ということになるのでしょうか。


首位・ホークスと最下位・ブルーウェーブの対戦では、この1週間で2度もとんでもない試合がありました。7月27日の福岡ドームでの試合では、ホークスが32安打26得点で1試合安打のプロ野球記録と1試合得点のパ・リーグ記録を樹立。さらに、8月1日のYahoo!BBスタジアムでもホークス打線は31安打29得点を挙げ、5日前に自ら作ったばかりの得点記録を塗り替えてしまいました。

もちろん打ちまくったホークス打線は大したものですが、これだけ際限なく点を与えてしまうブルーウェーブの投手陣もある意味すごいですよね。開幕からたった1ヶ月で監督を交代させて立て直しを図ったブルーウェーブでしたが、その後の成績も芳しくなく、すっかり弱小球団のイメージが染みついてしまいました。大スター・イチロー選手をメジャーリーグに送り出した穴を埋められないままです。このチームも現場よりむしろ経営陣が問題を抱えているような気がします。考えてみると、ベイスターズの今の泥沼状態にも、「ハマの大魔神」佐々木投手の移籍が大きな影響を与えました。メジャーリーグに狂わされてしまった…という意味でもよく似た両チームですね。

ただ、これは見方を変えると日本プロ野球のレベル低下の現れかもしれません。考えてみると、先の試合に限らず、今シーズンは大量得点の入る試合が結構目立ちます。打線爆発といえば聞こえはいいんですが、緊迫感に欠ける展開になることも確かで、あまり誉められたものではありません。本当にどうしちゃったの?日本プロ野球。

古くからの港町に本拠地を構えるところまで共通の最下位2チームですが、プロ野球全体のためにも来シーズンこそは浮上を期待したいところです。厄払いに「Yahoo!BBスタジアム」という名前も変えた方がいいかも知れませんね(笑)。


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