意外に面倒なつなぎ換え
Bフレッツを使い始めてから1週間経ちました。相変わらず通信速度は全然安定しません。ときには、ADSLと大差ない4?5Mbpsという数値が出てきたりします。ADSLでは速度はほぼ一定だったんですが、Bフレッツというのはこういうものなんでしょうか。ただ、この通信速度の変化が体感できるのか?と訊かれると、正直なところそれまでのADSL回線とあまり変わらない気がします。1Mbpsのストリーミング映像がストレスなく見られるようになったことだけは進歩だと感じられますが。
この通信速度を測定するときに、BIGLOBEの回線につないだインターネットでの数値と、NTT西日本の専用回線を使ったフレッツ・スクウェアでの数値を確認しているんですが、このときにPPPoEセッションの切り替えが必要になります。PPPoEというのは、これまでのダイヤルアップ接続で使われていたPPPという手続きをイーサネット上で行うもの(PPP on Ethernet)で、この作業は別のプロバイダを使うためにモデムで電話をかけ直すことに相当しますが、これが結構面倒なんですよね。
Windows XPで直結している場合には、ちょうどモデムによる接続と同じようなアイコンから接続先を選び、切断・接続の操作を行います。ルータを使っている場合には、ルータ側の設定を変える作業となるのでさらに面倒です。私の使っているBA8000 Proの場合、設定を変更するとルータの再起動が必要になり、20秒ほど待たされます。フレッツ・スクウェアでは高品質の動画コンテンツなどが利用できますが、これではなかなか見ようと言う気になれません。
「基本」なのに申し込みが必要?
こうした不便を解消するため、フレッツ・ADSLやBフレッツでの基本セッション数がこれまでの1から2に変更されました。同時に2カ所までのPPPoE接続を確立できるようになったわけです。電話線1本で電話回線2つ分になるISDNとちょっと似ている気もしますが、ISDNのように本当に2回線分の能力があるわけではなく、1本の線の入り口だけが2つになったようなものなので、2セッション使うと通信速度が2倍になる、ということはない…はずです。
NTT東西地域会社のニュースリリースによると「3月から基本セッション数を増やす工事を順次行う」とのことだったので、5月に開通する私の回線は当然最初から2セッション同時接続が可能なものだと思っていました。そのつもりで、ルータも2セッション同時接続に対応したBA8000 Proを用意しました。ところが、試してみるとエラーが出てしまい、2つ目のセッションがどうしても確立できません。そこで、電話でNTT西日本に問い合わせてみると、「今のところは申し込みをしない限り同時セッション数は1のまま」なのだとか。これではどこがどう「基本」なんだか…と思いましたが、工事費も使用料も無料とのことなので、その場で同時セッション数を2に変更する申し込みをしておきました。
確かに便利…だけど
セッション数変更の工事は局内だけなので、仕事を休んだりする必要は全くありません。5営業日後には2セッション同時接続が可能になっています。後はルータ側の設定をするだけ。BA8000 Proの場合は、プライマリとセカンダリのセッションを指定し、条件によってどちらのセッションを使うかを振り分けるようになっています。
私はプライマリにBIGLOBE、セカンダリにフレッツ・スクウェアを指定して、URLに「.flets」を含む場合だけフレッツ・スクウェアを利用するように設定しましたが、これはNTT-MEのWebサイトに掲載されている設定例。このあたりは、流石はNTT系列会社の製品です。これで、同じブラウザからでもURLの指定に応じてBIGLOBEとフレッツ・スクウェアをシームレスに使い分けられるようになりました。使い勝手は実に良好。
ただ、このシステムではプライマリとセカンダリの2つのPPPoEセッションしか指定しておけないので、3カ所以上の接続先から切り替えたい場合には、ルータの再起動を伴う再設定が必要になってしまいます。現状ではそんな必要性はまだありませんが、もしも将来的にフレッツ・スクウェアと同様のサービスが増えれば問題になる可能性もあります。それがルータの仕様なので仕方ないんですけどね。もし要望が出てくれば、ファームウェアの更新で仕様が変更される可能性もあるのでしょうか。
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