eXPerience on the Desktop

OSまにあ、ついに動く

昨年10月に新しいOS・Windows XPが登場しました。Let’s noteには早速導入しましたが、このときにはデスクトップ機の方をWindows XPに入れ替えるのは見送りました。その理由にはいくつかありますが、一つは両方同時にOSを入れ替えてしまうと万が一不具合があったときに対処するのが困難になること。もう一つはWindows XPに対応していない周辺機器があったこと。さらに、デスクトップ機ではWindows XPの新機能にあまり必要性を感じなかったことも挙げられます。当時は浜松の自宅にいなかったので身動きが取れなかった…ということもありましたが。

その後4ヶ月が経過し、先にWindows XPを導入したLet’s noteは、最初こそ問題もいくつかあったもののその後は実に快調に動作しています。新しいインターフェースにもずいぶん慣れてきました。周辺機器のドライバの対応も予想以上の急ピッチで進んできました。さらに、Windows XPの新機能の中でも使えそうなモノがいくつか見えてきました。このあたりでデスクトップ機にもWindows XPを導入してみようかな?と言う気になってきました。

「初めて」がないとつまらない

Let’s noteに導入するときには、交換用ハードディスクと共に購入したOEM版をクリーンインストール…という形をとりました。今回のインストールでは、現在組み込まれているWindows 2000 Professionalからのアップグレードインストールを試みることにしました。基本的に「OSはクリーンインストールした方が素直に動作する」というのが持論なんですが、一度はアップグレードも経験しておくと後からトラブルがあったときに役立つかも知れませんよね。それ以前の問題として、既に20GB以上のテレビ番組録画データがハードディスク上にあることを考えると、これのバックアップが大変だ…という現実的な問題があったんですが。

今回購入したのは、Windows XP Professionalの特別アップグレード版。Windows 2000 Professionalからのアップグレードを前提に、安価に購入できるパッケージです。このパッケージが販売されるのは2月末まで…ということも、今回のアップグレードに踏み切った理由の一つになりました。

意外に面倒なアップグレード手順

それでは、Windows 2000 ProfessionalからWindows XP Professionalへのアップグレードインストールの手順を見ていきましょう。

1. OSのインストール前の一般常識として、保存されているデータのバックアップを行います。バックアップ先にはUSB接続外付けハードディスクを使いましたが、これの容量は12GB。録画データまではさすがにバックアップできませんでした。もし容量的に十分でも、あまりに時間がかかりすぎて現実的ではありませんけどね。USBと言っても最新のUSB2.0ではなくUSB1.1ですから、転送速度はせいぜい12Mbpsです。

2. 次に、Windows 2000が起動している状態からWindows XPのCD-ROMを挿入します。自動起動画面から、最初に「システムの互換性を確認する」を起動して、XPに対応していないソフトウェアを検知し、これらをアンインストールします。ここに表示されないものでも、メーカーから対応しないことが表明されているもの、ちょっとヤバそうなもの(笑)はアンインストールしておきましょう。あまりに古いソフトウェアや、ハードウェアに密着したソフトウェアは要注意です。

3. 一応再起動してから、Windows XPへのアップグレードを開始します。「Windows XPをインストールする」を起動して、最初に「アップグレード」を選択すると、基本的にその後は何も入力する事項はありません。ただ、一つだけ気を付けなくてはならないことがあります。アップグレード開始直後に再起動が行われ、テキストベースのインストールがスタートしますが、このときにハードディスクとCD-ROMにアクセスできるドライバが必要なこと。標準的なIDEインターフェースの場合は問題ないのですが、私の環境の場合はRAIDボードが実装されているため、これのドライバが必要になります。

どこが変わったのか

何度か再起動が行われた後、Windows XPは何事もなかったように起動しました。クリーンインストールの場合はデスクトップに置かれたアイコンが「ごみ箱」だけで不気味なまでにシンプルだったのですが、アップグレードの場合はそれまでの環境が引き継がれるので、デスクトップには「マイドキュメント」「マイコンピュータ」などのお馴染みのアイコンがそのまま残りますし、壁紙もそれまで使っていたままです。ちなみにこの壁紙、内蔵時計を参照して自動的にカレンダーを更新するソフトで書き換えられるんですが、こちらの動作も大丈夫なようです。もちろんインターフェース自体はWindows XPで新しくなったものですが、もうLet’s noteで慣れ親しんだものなので違和感は全くありません。

その後で、Windows XP非対応のソフトについて対応版をインストールすることになります。基本的にこれまでと同じソフトを使いましたが、一つ変えたのはウイルス対策ソフト。これまではシマンテックのNorton Internet Securityを使っていましたが、これは昨年8月にバージョンアップが行われた後、11月に「Windows XP対応」の再バージョンアップが行われ、しかもこれが決して安価とは言えない有償だったので、それ以来不信感を持っていました。今回はトレンドマイクロのウイルスバスター2002をダウンロード販売で購入。こちらは、1年間なら大幅なアップデートがあっても無償でダウンロードできることになっています。

実際に使う上で体感できた違いが起動時間の短さ。Windows XPの起動画面(相変わらず横に流れていますが)が表示されてからユーザー名とパスワードを入力する「ようこそ」画面が表示されるまでの時間はたった20秒です。休止状態に移行するまでの時間や復帰するまでの時間も短くなっています。スタンバイ状態への移行も、正常に動作すれば速くなっていそうなんですが、復帰に失敗するために確認できていません。復帰できないこと自体はWindows 2000のときと同じなんですけどね。


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