岐阜県神岡町にある東京大学の研究施設・スーパーカミオカンデで、内部の光センサーの半数以上に当たる数千本が破損する…という大事故がありました。この光センサー・光電子増倍管は、地元・浜松市の会社である浜松ホトニクスが作った職人芸のたまものです。そう考えると全くの人ごととも思えなかったりします。スーパーカミオカンデは、素粒子・ニュートリノに質量があることを裏付け、日本の基礎研究の底力を世界に示した重要な施設です。今後もその重要さは変わらないでしょう。一日でも早く復旧してほしいものです。
「Weekend SSK強化月間」もついに第8週目。今回の行き先は伊香保温泉にしました。伊香保温泉は、群馬県内では先々週に訪れた草津温泉に次いで2番目にメジャーな温泉街…と言っても異論はないでしょう。実際に、草津温泉に次いで多くの観光客が訪れています。歴史も草津に負けないくらい古く、何と万葉集にもその名が登場します。
草津温泉は関越自動車道からだと曲がりくねった道を2時間ほど走って行かないとたどり着けない場所ですが、伊香保温泉は最寄りのインターチェンジ・渋川伊香保ICから車で30分もかからないすぐ近くです。ところで、この渋川伊香保ICは、渋川市内のほぼ真ん中にあるにもかかわらず「伊香保」という名前を公式に背負っています。それだけ伊香保温泉のネームバリューは強力なわけですね。ちなみに、渋川伊香保ICは草津温泉に行くためにも最寄りのインターチェンジの一つです。
最初に、伊香保温泉の源泉地を見に行ってきました。温泉街よりも少し高い場所にあり、こんな風に誰でも見られるように展示されています。のぞき込んでみましたが、源泉地にしては妙に勢いのない湧き出し方で、何だか頼りない感じです。
源泉地の隣には公営の公衆浴場があったので、入浴してきました。草津の公衆浴場と同じように、脱衣所と湯船があるだけのシンプルな浴場です。この公衆浴場のお湯…つまり伊香保温泉の源泉は、少し濁りがあって、身体の心まで温まるいいお湯でした。
さらに、この源泉は飲泉所で飲むことまでできてしまいます。試しに飲んでみたら、確かに温かく、かなり強い鉄の味がしました。実際に鉄分などのミネラル分を多く含み、消化器系の病気や貧血、慢性のアレルギーに効果があるのだとか。このように水と温泉が隣り合わせで湧き出しているのは、きっと口直しのためでしょうね。
最近ちょっと胃腸が疲れ気味かな?と思ったので、少し多めに飲んできました。ただし、あまり多く飲み過ぎるとお腹を壊すかも知れないので気を付けましょう。
草津温泉のシンボルは湯畑でしたが、伊香保温泉のシンボルと言えばやはり石段街でしょう。天気があまり良くなく、しかも日がかなり西に傾いていたので、石段街の街灯にはもう灯が入っていました。おかげで昼間とはまた違った独特の風情を醸し出していて、これは非常に楽しめましたね。沿道に並ぶ店も、旅館や土産物屋の他に茶店、駄菓子屋、さらには何と射的場まであるという徹底した「温泉街」の演出でいい感じです。
伊香保の温泉街には日帰り浴場が少ないんですが、こんな街の雰囲気だけでも十分に楽しめます。浴衣で歩いている人を結構よく見かけるのもこれまた雰囲気。ただ、ちょっと寒そうでしたけどね。
石段の真ん中あたりに、源泉から引かれてきているお湯が流れているのを覗ける窓があります。源泉地の頼りない感じの割には、ここでの流れは威勢が良かったですね。もちろん、急な落差を一気に落ちているからでしょうけど。そうして源泉が落ちてきた石段の一番下には公衆浴場・「石段の湯」があります。観光客に人気で、非常に混んでいました。
ところで、伊香保温泉街は、徳富蘆花記念文学館、竹久夢二伊香保記念館といった施設があり、石段街には与謝野晶子の詩が刻まれている…という文化的な香りも色濃く漂う街です。自分でも曲を書き、絵や写真も楽しむ私なんですが、ここでしばらく滞在したら何か素晴らしいものが出来そうな気になってしまいます。やっぱり街の雰囲気がのんびりできる感じでいいんですよね。ここでは、普段よりもずっとゆっくり時間が流れているような気がします。
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