これぞモバイルライフの真骨頂
パソコンを野外に持ち出して出来ることもいろいろとありますが、パソコンにGPS衛星の電波受信用のアンテナを接続し、受信した位置情報に基づいてパソコンにインストールした地図とソフトウェアで経路を案内させる「パソコンでカーナビ」は、まさに野外ならではの活用法といえると思います。……というよりも、野外で使わなくては意味がないですよね。
ずいぶん昔に「Weekly SSK」の前身・「SSK Today」で採り上げたことがあるんですが、先代Let’s note・CF-S21を購入した頃から、SONY(VAIO)のNavin’ Youを活用しています。GPSアンテナと連携して現在位置の表示や経路探索が行えるソフトは他にもいくつか出ていますが、交差点や高速道路分岐の拡大表示、進行方向を上にした表示や鳥瞰図での表示、さらに音声でのナビゲーションまで備えたNavin’ Youは、現在でも他社ソフトと別次元の「パソコンでカーナビ」機能を提供しています。
カーナビとして考えたときに、操作性や現在位置の精度では車載の専用機にはどうしてもかなわないんですが、パソコンソフトで行うことのメリットとしてはデータの多角的な活用ができることがあります。数多くの経路をハードディスクに保存しておくことが出来ますね。最近のNavin’ Youでは、メモリースティックを経由しての専用機とのデータのやりとりまで可能になっています。もう一つのメリットとして、解像度の高い大画面に地図を表示できることも考えられるのですが、実は車内で使おうとする場合には文字が小さすぎて意外に見にくかったりします。パソコンを設置するスペースにも困りますし。胸の張れる利点と言えば、パソコンさえ持っていれば追加投資が安価なことくらいでしょうか。
…と言ってみましたが、実はもう一つ馬鹿に出来ないアドバンテージがあります。それは経路探索の高速さ。地図をハードディスクにインストールすれば、CD-ROMやDVD-ROMからデータを読み込む専用機よりずっと速い処理が出来ます(最近はハードディスクを装備した専用機も登場していますが)。こうした条件を別にしても、もともとパソコン用のCPUは技術の最先端ですから、経路探索が専用機よりも速い…と言うことは十分にあり得る話です。
大事なのはアンテナ
「パソコンでカーナビ」を実現するためには、GPSアンテナが無くては話になりません。Navin’ You専用のGPSアンテナは、これまで3世代の商品があります。写真左から、初代のPCカード接続タイプ、2代目のUSB接続アンテナ、現行の液晶表示付きUSB接続アンテナです。実は、現行最新版のソフトウェアでも全てのアンテナが使えるようになっているんですが、新しもの好きの性分でついつい全部買ってしまいました。
だんだん小型化が進んできて、USBインターフェースの採用により取り扱いも楽になってきましたが、使ってみると、新しくなるほど衛星からの電波受信性能がだんだん悪くなっているような気がします。といっても、最初に現在地を確定するまでに時間がかかるだけで、一度衛星を捕捉すればちゃんと移動に追従していますから、最初にパソコン上から初期位置情報を送っておく…という方法もあります。初代アンテナは磁石で車の屋根に貼り付けることが可能(防滴仕様でないのが残念ですが)なので、今でも意外に使えます。
現行GPSアンテナのPCQ-HGR3Sは、ついにここまで小さくなってしまいました(電池ボックスの中の単3電池を見てください)。右の電池ボックスを取り付けて、このアンテナだけを持ち歩き位置情報を記録し、液晶画面上に緯度・経度や移動方向、速度などを表示することも出来ますし、左の取り付けベースを両面テープで車のダッシュボードに貼り付け、パソコンと接続してUSBからの給電で動作させてカーナビ用に使うことも出来ます。ただ、取り付けベースを車に貼り付けてしまうと、友達の車などに持っていってカーナビに使うときには不便になってしまいますよね。
そこで、私はこんな加工をして使っています。両面テープで取り付けベースに貼り付けたのは、カー用品で売っていた発泡シリコンゴム製のパッドで、ダッシュボード上などに置いた小物が滑らないようになる…と言うもの。10cm×20cmくらいの大きさのものが480円で売られていました。
これを、ベースよりも一回り大きなサイズに切り抜いて貼り付けました。これなら、どの車に持ち込んでもアンテナをダッシュボード上に軽く乗せれば即使えますから、とても便利です。ただし、助手席エアバッグの付いてる車で使うときには置き場所に注意しましょう…万が一の時にものすごい勢いでアンテナが飛んできますから。
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