前から狙ってたんですが
実は、ずいぶん前から自作デスクトップ機をどうやってインターネットに接続しようかを考えていました。この自作機は2階の部屋に置いてあるんですが、電話線をつなぐモジュラージャックは1階の廊下にあります。ちょっと古い借家ですから、これは仕方のないところなんですが。かつては、電話線を二股に分けて、15メートルほど2階まで引っ張って、そこにモデムを接続していました。
その後、回線をISDNに切り替えたんですが、ISDNの場合はターミナルアダプタから電話線とシリアルケーブルやUSBケーブルを引き出さなくてはなりません。パソコンは2階、でも電話は1階に置きたい…というわけで、結局はノートパソコンを1階に運び、そこでネット接続をすると言う形に落ち着きました。ただ、これだと2階のデスクトップからインターネットにつなぐにはTAから引き出したアナログの電話線にモデムをつなぐしかありません。これでは速度が稼げないだけでなく、定額料金のサービスを利用するのもややこしくなります。結局、2階のパソコンからは接続しない…というスタイルが定着しました。
一時期、PHSのシステムを利用した無線ネットワークの導入を考えていました。これだと、2階のパソコンから無線経由で64kbpsのISDN接続を利用できますし、ノートパソコンで使っているPCカード型PHS端末も家庭内ネットワークにそのまま利用できます。なかなかスマートな方法だと思っていたんですが、実行に移すことなく日々が過ぎていきました。
どうせやるなら
幸い、このたび我が家のネット環境も無事ブロードバンドに移行することが出来ました。そうなると、これまでの計画は全く白紙に戻ってしまいます。PHSを利用したシステムには、この環境で使える商品がありませんし、それ以前の問題として通信速度が全然足りません。
一方で、無線LAN専用の規格であるIEEE802.11b(あいとりぷるいーはちまるにぃてんいちいちびー…ですよね?)を使って、11Mbpsの通信が可能な無線LANを構築するという方法があります。これなら、ブロードバンド接続環境を強く意識した商品がいろいろありますね。こうなってくると、無線ネットワークに対する考え方も全く変わってきます。PHSの64kbpsでは、「一応相互のやりとりも出来るかな?」という程度のレベルですが、IEEE802.11bならファイルやプリンタを共有させて使ってみる気になります。有線LANの100Mbpsに比べるとさすがにかなり遅いんですが…。
そのあたりを考慮して私が購入した商品が、NECのWARPSTARシリーズ・Aterm WL50T & WL11Uワイヤレスセット(Atermのホームページはこちら)です。左のWL50TはIEEE802.11b基地局で、家庭内のネットワークとインターネットを接続するルータ機能だけでなく、ISDN用のターミナルアダプタ機能も内蔵したオールインワン機です。ISDNへの接続機能のないWL20Rという商品もありますが、まだADSLという接続手段自体に不安を抱えていたので、「つぶしの利く機械」ということが頭をよぎり、こういう選択になりました。右のWL11Uは、USBケーブル一本だけでパソコンと接続、利用できるIEEE802.11b端末局です。
ちょっと面倒でしたが
WL50TをADSL回線に接続するためには、本体ファームウェア(本体のメモリに書き込まれている制御プログラムですね)を更新しなくてはなりません。これまで使っていたターミナルアダプタでは、USB接続が可能なのにファームウェアの更新にはシリアルケーブルでの接続が必要…というすっきりしない仕様でしたが、WL50Tの場合はネットワーク接続さえ確立していればワイヤレスでもファームウェアの更新が出来てしまいます。
ただ、ワイヤレスか有線かにかかわらず、ネットワーク接続するためにはドライバのインストールが必要。しかも、ファームウェアを書き換えたら新しいドライバを使わなくてはなりません。仕方がないので、古いバージョンのドライバをインストールしてからファームウェアを更新。その後で新しいドライバをインストールするという手順を踏みました。手順は少々面倒でしたが、インストールプログラムそのものはとてもわかりやすく、いわゆるウィザード形式で入力していくだけで無線を利用したインターネット接続の設定が全て終わってしまいます。
使用感もなかなか良好。ブロードバンドの快適環境を、2階の自作機でも当たり前のように使えるようになりました。無線LANだと接続速度が落ちるという噂も聞きましたが、そんな感覚は全くありません。ADSLの接続速度に比べると無線LANのほうがずっと高速だからでしょうか。ただ、気になっているのがWL50T本体に付いている赤色のランプが常に点滅していること。このランプは、ISDN回線が開通していないと点滅する仕様になっていて、今回の私のような使用法では当然のことながら点滅を続けてしまいます。仕方がないとはいえ、見ているとどうしても気になってしまいます。それこそファームウェアの更新で対応して欲しいところですね。
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