ところでAdministratorって何?
私の場合、インストールが終了したら、最初は既定の管理者・Administratorでログインし、各種デバイスのドライバ等を組み込みます。その後、常用のユーザー名を登録し、アプリケーションはこのユーザーでログインしてからインストールします。
Windows 9x/Meと異なり、Windows 2000ではユーザーごとにいろいろな操作に関する「権限」を決めていて、権限のないユーザーでは利用できる機能が限られます。管理者・Administratorの持つAdministrators権限(末尾に”s”がついているところに注意)は最も強力なもので、他のユーザーの所有するファイル等も含めてすべてのファイルに対して操作が可能です。普通の利用者には、他のユーザーの所有するファイルにアクセスしたりプログラムをインストールしたりすることを禁止します。…考えてみると、このコーナーを読んでいる人の多くはWindows 2000に詳しいような気もしますが、まあ一応おさらいと言うことで。
市販のプログラムの中には、システムフォルダへの書き込み等を行うなどの理由でAdministrators権限がないと利用できないソフトが結構多いので(最近はようやく改善されてきましたが)、結局は常用のユーザーにもAdministrators権限を与えざるを得ません。結果的にAdministratorをそのまま使っても(さらに言えば毎回Administratorで自動ログインしても)それほど違わなかったりします。大規模なネットワーク中で使うのならこの違いは重要になってきますが、個人用のパソコンでこんなことをするのはほとんど気分の問題ですね。
ファイルが読めない!
CF-B5RにOSを再インストールするときに、ハードディスクに保存していた2GBのデータはひとまずLAN経由でデスクトップ機に待避させました。無事再インストールを済ませ、再びLANでデータを書き戻す前に、ちょうど他の用事があって、デスクトップ機上から保存しておいたファイルを開こうとしたところ…「ファイルが使用中などの理由で開けませんでした」との見慣れないエラーメッセージが。不審に思って別のファイルを開いてみたら同じメッセージ。しばらくいろいろと試したところ、このメッセージが出るのは特定のフォルダ内だけのようです。
フォルダを壊してしまったかな?と不安になりましたが、ふと思いついてフォルダのプロパティを参照。すると、思った通りこのフォルダには「暗号化」属性が付いていました。Windows 2000しか使わないと言うことでファイルシステムをNTFSにしていましたから、OSのレベルでファイルやフォルダを圧縮したり暗号化したりすることが可能です。当然暗号化したファイルを他のユーザーが操作することはできないわけで、このエラーが出てくるのは当然のことです。それにしても、暗号化とは…私も何を血迷ったんでしょうね?。自分でも暗号化したことをすっかり忘れていました。
しかし、他のユーザーに操作できないと言うことになると困ったことになります。B5Rは既に初期化・再インストールを終えています。つまり、このファイルを作り暗号化したユーザーはもうどこにも存在しないのです。もちろんデスクトップ機側から暗号化の解除はできませんでしたし、試しにCF-B5Rの側に同じユーザー名・同じパスワードのアカウントを作ってそこから操作しても、やはり解除はできませんでした。暗号化をしてあるファイルは、住所録や電子メールの内容など。暗号化するくらいですから、他人に見られたくない大事なものです。復活できないとなると大打撃です。
ふとひらめきました
ここでふとひらめいた私。デスクトップ機側からAdministratorでログインし直しました。そして、そこから暗号化を解除してみると…見事に解除できました。先に触れているとおり、常用のユーザーもAdministrators権限を持っているんですが、やはりAdministratorはWindows 2000がインストールされたときから存在するただ一人のユーザーですし、また別格なのでしょう。もしもAdministratorにも解除ができなければ、暗号化したユーザーがいなくなったとき、このコンピュータに残った巨大なファイルの後始末は誰がするのでしょうか?…そう考えれば当然の仕様ではあります。
ただ、さすがのAdministratorでも他のコンピュータのファイルの暗号化までは解除できないようです。考えてみれば当たり前のことですけどね。Administratorは、Windows 2000をインストールしたコンピュータという世界の「創造神」的な力を持っていますが、他のコンピュータ…つまり他の世界に対してまでは影響力がないのです。このあたりの線引きが意識されているところが、そもそもユーザーの概念自体がなかったDOSから脈々とつながってきたWindows 9xとの違いなのでしょうか。
コメントを残す