職場の話はしない主義ですが
SSK Worldでは、仕事に関する話は出来るだけ避けてきた私なんですが、今回はちょっと特別。…というのも、職場で自分が仕事に使うためのパソコンを自作したものですから。
私の今の職場では、職員個人ごとに持っている予算を目的に応じて比較的自由に使うことが出来ます。3万円以上の買い物をするとそれは「備品」扱いになるので簡単には買えないのですが、それ未満なら「消耗品」扱いで結構小回りが利きます。パソコンを普通に購入すれば10万円以上の買い物ですが、部品をバラバラに購入すれば多くの部品は単価3万円未満に収まります。つまり、消耗品だけでパソコン1台が組めるわけです。でも、パソコンって実際のところ消耗品そのものだと思いませんか?。3年もしたら時代遅れで使い物にならないこともありますし。
商品購入リスト
さて、それでは今回のメニューをご紹介しましょう。コンセプトは「とにかく処理の速いマシン」。仕事柄、非常に大きな容量のデータベースを処理したり、複雑な計算をしたりする機会があるものですから。そして、キーワードになるのは「消耗品」。パーツ単価3万円が一つのポイントになります。…と言いつつ、実際にはかなり趣味も入っています。職場で使うんですから、やっぱり快適に仕事が出来ないと、ねぇ?
★CPU : Intel Pentium3 866MHz(FC-PGA)×2個 / @24,500×2 = 49,000 円
税込み3万円未満で購入できる最も高クロックのPentium3が866MHz版でした。というわけでこれを2個購入。一度デュアルCPUをやってみたかった…ということもあるんですよね。アプリケーションが対応していないと処理は2倍速になりませんが、独特の利点もあります。詳しくは後述。
★マザーボード : MSI 694D Pro(Dual Socket370、ATX、ApolloPro133A) / 18,000 円
もちろんマザーボードもデュアルCPU対応のもの。UltraATA/100には対応していない旧型のものですが、ここでは特に問題になりません。理由はもう少し読むとわかります(笑)。
★RAM : メーカー不明 PC133(CL3) SDRAM 128MB×2枚 / @6,690×2 = 13,380 円
昨年夏に自作したものと同じ仕様ですが、価格は半値近くになっています。メモリの価格は野菜並みに乱高下しますからねぇ…。
★HDD : IBM DTLA-307030(UltraATA/100、30GB)×2個 / @14,800×2 = 29,600 円
こちらはIBMのベストセラーHDDですね。高速なデータの読み書きが魅力。何故2台か?…理由はこのすぐ下。
★RAIDコントローラ : Promise FastTRAK100(UltraATA/100×2ch, RAID 0/1/0+1) / 9,980 円
予算に少し余裕があったので、RAIDを組んでみることにしました。知らない人のために説明しておくと、RAID(れいど)というのは複数台のハードディスクを1台のもののように扱うシステムで、今回は2台のHDDに交互にデータを書き込むストライピング(いわゆるRAID 0ですね)でデータの読み書き速度を倍速化します。
★FDD Panasonic : JU257A(3.5インチ、2モード対応) / 1,800 円
特に説明はなし。ごく普通のフロッピーディスクドライブ。でもPanasonic製なところはちょっとしたこだわり?
★DVD-ROM : メルコ DVD-ROM16FB(DVD-ROM16倍、CD-ROM48倍) / 13,200 円
最近はDVD-ROM供給のソフトやDVD-Videoの資料も増えてます。というわけでDVD-ROMドライブ。決して趣味に走ってる訳じゃありません(笑)。読み込み速度も非常に高速です。実はこのドライブもPanasonic製だったりしますが。
★CD-R/RW : TEAC CD-W58E(CD-R書込8倍、CD-RW書込8倍、CD-ROM32倍) / 13,980 円
そして、データのバックアップにはCD-RWが適役ですね。念のため繰り返しますが、決して趣味に走ってる訳じゃありません(爆笑)。2台別々に購入しても、複合型のドライブ1台より安価です。
★ビデオカード : AOpen PA256MX(GeForce2 MX, 32MB SDRAM) / 11,500 円
現在最もコストパフォーマンスが高いと言われるGeForce2 MX搭載のビデオカード。今思うと、ここだけケチりすぎたかも?と思ったりもしますが。
★サウンドカード : マザーボード内蔵
サウンド機能はDVDやCDの音を流すために必要ですね。ここは特に贅沢せずに内蔵のものを利用。
★LANカード : メルコ LGY-PCI-TXC(PCI, 100Base-TX/10Base-T) / 1,540 円
これまた我が家にある自作機と同じパーツですが、価格は少し安くなっています。
★モニタ : SONY SDM-M51(15.1inch TFT液晶) / 89,800 円
実はこれだけは備品。私の机の上の広さを考えると、液晶ディスプレイしか選択肢はありません。CRTでは、手前にキーボードを置く場所すら確保できませんからね。スピーカ付きで、DVD鑑賞もバッチリ…って、これは何か勘違いしてるかも。
★キーボード&マウス : Logicool Cordless Freedom Navigator / 12,600 円
コードレスのキーボードとマウスのセット。ケーブルのない机の上って快適ですよ。一度これを経験すると、「ひも」が乱雑に広がる机上にはもう戻れません。
★ケース : ICOM ATX-527 / 7,980 円
ごく普通のATXミドルタワーケース。一応電源には余裕を持たせて300Wのものを選択。
★OS : Microsoft Windows 2000 Professional(OEM版) / 17,800 円
「デュアルCPUを生かせるWindows」として選択。仕事で使う以上、他には考えられない…というのが正直なところです。
改めて見ると、ATA100-RAIDを装備していたり、光ディスクがDVD-ROMとCD-R/RWの2ドライブ構成だったりして、非常に贅沢なシステム構成です。実は、年度当初からこの計画を狙い、出費を抑えてきましたから、年度末になって予算が余ってしまったんですよね。
拍子抜けするくらい
セットアップは非常に簡単でした。マニュアルに沿って、Windows 2000のインストール中にRAID用のドライバを追加すれば、あとはすんなり進みます。コードレスのキーボードやマウスも、専用ドライバなしで一応認識します。ただし、間違って英語キーボードとして設定されてしまったのに気づかず、一瞬まごつきましたが。
実際に使ってみたところ、デュアルCPUによる高速化はそれほど体感できませんでした。アプリケーション側が対応していないと、片方のCPUしか使われないので仕方がないんですよね。ただし、デュアルCPUは複数の作業を並行させるとその真価を発揮します。それぞれの作業に一つずつのCPUが使えるので、処理速度が低下しないんですね。バックグラウンドでCD-Rの書き込み作業をしながら、自分はデータベースの処理をする…という作業も普通に出来てしまいます。Windowsでは意外にバックグラウンドでもいろいろと処理が行われているんですが、こうした処理に仕事が邪魔されることも少なくなりそうです。
こちらは期待通り
一方、RAIDの方は効果てきめん。数メガバイトの大きなファイルを操作すると、そのスピードを確実に体感できます。本来なら、「仕事に使う」と言うことを考えたらRAIDはストライピングではなくミラーリング(常に同じデータを2個のディスクに書き込んでいく)にしてデータの保護をするべきかも知れません。ここはもう2個ハードディスクを買ってきてRAID0+1(ストライピングした2組のディスクでミラーリングする)で運用してみましょうか?…それはまた資金に余裕が出来たら考えることにしましょう。
今回のパソコンづくりで、普段だと出来ないことも結構いろいろと試してみることが出来ました。我が家のパソコンにも、この成果をフィードバックしていきたいところです。実は、この仕事用パソコンと全く違う展開も考えているんですが…。
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