「toto」と書いて「とと」と読みます…そのままですけどね。ずいぶん前から話題になっていた「サッカーくじ」が、ついに試験販売開始、実施に向けての最終段階に入りました。totoはそのニックネーム。別にバスタブや便器を作ってるあのメーカーのことではありません。
もともと、イタリアではサッカーの試合の勝ち負けを当てるくじ(本当はくじと呼ぶのには抵抗があるんですが)をtotocalcio(ととかるちょ)と呼びます。日本では「多くの人から掛け金を集めて、予想の当たった人たちに配分する」というシステムそのものをトトカルチョと呼ぶことがありますが、実は「サッカーくじ」こそトトカルチョの直接的な日本語訳ということになるようです。
このtoto、正式には「スポーツ振興くじ」というもので、収益金は日本国内のスポーツ振興のための資金として使われるんだそうです。これまで、一部のプロ選手を除いては日本のスポーツ選手を取り巻く環境は過酷なものでした。オリンピックでメダルを争うようなトップアスリートでも、競技活動のための資金繰りに苦労している話がときどき話題になります。そんな人たちの活動を支えるために、この収益金を是非使ってあげて欲しいですね。
totoを購入できるのは19歳以上。「青少年の健全な育成に悪影響を与えるから」ということだそうで、販売される場所もガソリンスタンドなどが選ばれ、期待されていたコンビニでの販売はとりあえず見送られましたね。配当金が最高1億円ということで、意図するところはわかるんですが、これが却ってサッカー人気に水を差しはしないかちょっと心配でもあります。10代以下の人たちの間ではサッカーが一番の人気スポーツでしょうし。
totoが正式に始まるのは来年3月の2001年度Jリーグ開幕からになりますが、試験販売が10月末から静岡県内で行われています。たまたま静岡県に住んでいる私たちは、一足先にこの新しい娯楽を体験することが出来ます。実は、静岡県に住んでいない人でも、静岡県まで来れば買うことも換金することも可能なんですけどね。
さて、私も早速このtotoを体験してみようかと言うことで、近所で販売店に指定されているCDショップに出かけました。実は、最寄りの販売店は徒歩で行けるくらい近くなんですが、そこはガソリンスタンド。しかも普段は利用していない店で、そんなところに歩いて出かけていくのもちょっと気が引けたんです。
購入方法や配当など詳細はtotoのホームページで確認できますからここで細かい話はしませんが、totoではJリーグの1部及び2部で行われる計13試合について、勝ち・負け・引き分けを予想します。それぞれの結果が3分の1の確率で起こると仮定すると、全てを的中させる確率は1,594,323分の1となりますが、実際にはそんなに単純ではありません。対戦チーム間の実力差はありますし、延長戦Vゴール方式を採っているJリーグでは引き分けの確率は低くなります。そんなことも考慮に入れて、家で予想を考えてから出かけました。予想内容は内緒です。もし1億円当たってしまったら大変なことになりますから。
店頭に置いてあるマークシートを塗りつぶし、それをレジに持っていくと係の方が処理してくれます。購入自体は結構簡単でした。13試合も予想なんか出来ない!と言う人のために、「コンピュータが残りを勝手に決めてくれる」などいろいろなアシストも用意されていますし。
第1回の販売は昨日で締め切られました。今日にはJ2リーグの5試合が行われて、試合結果の一部が確定します。J1の8試合が水曜日に行われて、全ての結果と配当金が決まります。私の買ったtotoは今日のうちにただの紙切れになってしまうのか、それとも水曜日に希望を繋ぐのか。全ては神のみぞ知る…ということですね。それにしても、この「J2の試合が先に行われる」というのは上手い方法です。当てに行くことを考えた場合、期待をJ1の試合に繋ぐためにはJ2の試合をきっちりと研究しなくてはなりません。
当たる確率を考えると、ギャンブルと言うよりもむしろ宝くじに近いというのは理解できます。でも、この手のものは自分で予想して結果を当てるというプロセスそのものが面白いんですよね。しかも、配当の有無でも気合いの入り方が違ったりします。結構ハマってしまいそうな予感がしますね。…気を付けようっと。
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