2000年10月6日(金)
行程
稚内~サロベツ原野~留萌~(道央道)~苫小牧~苫小牧東港~船中泊
走行距離
470.4km(通算2,128.4km)
※地図の複製は禁止します。
それは突然に
話は前日・5日の夜から始まります。稚内市内のホテルで、最北端の夜をゆっくりと楽しもうとしていた私たちでしたが、夕食に出かける前に突然私の携帯電話が鳴りました。しかも、この番号を教えていないはずの親戚の家からの発信。とても嫌な予感を感じつつ電話を受けました。
電話の内容は「祖父、危篤。ここ2,3日が山」。実は今回北海道旅行に来るとき、ほとんど誰にも知らせずに出てきたものですから、私たちの居場所がわからなくてしばらく探し回ったのだとか。「今、稚内にいる」と答えたら、さすがに呆気にとられていたようです。
その後、とにかく夕食だけは食べにホテル1階の食堂に向かいました。夕食も結構豪華なものだったんですが、正直なところ食べた気がしませんでしたね。今後の日程をどうしようか…そればかり考えていました。
日程変更です
私たちの旅行日程はあと3日。でも、こんな電話をもらってしまったからにはすぐに帰ることしか考えられません。私たちが帰るだけなら、飛行機を乗り継げば1日で帰れないこともありません。しかし、困ったことに私たちには自家用車のテラノがあります。これを持って帰るには、やはりフェリーを使うしかありません。最初は母だけ稚内空港に送って先に帰ってもらい、私は車で帰ることも考えましたが、結局二人して車で全速力で帰ることにしました。それでも短縮できるのは1日だけ。果たして間に合うのか?
帰りの船は、7日の夜に小樽を出る便を予約、既に購入してありました。当然の事ながら乗船する便を変更しなくてはならないのですが、今回利用した新日本海フェリーでは(おそらく他の会社も同様だと思いますが)1回だけなら差額精算だけで乗船する便を変更できます。早速ホテルからフェリー会社に電話。同じ小樽から出る便は満席で、取れたのは6日夜苫小牧発・新潟着の便でした。新潟からだとまだ浜松まではとんでもなく遠いのですが、それでも海を渡らなくてはならないのですから仕方ありません。
緯度2度の距離
この日は、とりあえず稚内でお土産を買い込みクール宅急便で送り、その後すぐに出発。ひたすら南に向かいました。この日の移動距離は400km以上。宗谷岬は北緯45度31分、札幌あたりでだいたい北緯43度ですから、何と緯度にして2度以上です。まあ、もともとの予定でもこの日のうちに札幌市内まで来る予定ではありましたが。
途中、朝10時くらいに親戚からまた電話がありました。一瞬最悪の事態が頭をよぎりましたが、内容は「ちょっと持ち直したからしばらく大丈夫だよ。ゆっくり帰っておいで」。ひとまずほっとしたのですが…今頃言われてももう遅いですよ(涙)。
ともかく、夕方にはフェリーの待つ苫小牧に着かなくてはなりません。トイレ休憩以外はほとんどノンストップで車を走らせました。普通なら北海道で高速道路なんて使うのはもったいないところ(一般道でも高速道路並みに走れちゃいますからね)なんですが、今回は確実に速く移動したかったので、深川から道央自動車道を利用。午後3時前には苫小牧市内に入りました。
間違えないように気を付けましょう
苫小牧にはフェリーターミナルが2ヶ所あります。苫小牧フェリーターミナルと、苫小牧東フェリーターミナル。新日本海フェリーだけが苫小牧東フェリーターミナルから出航します。地図を見ると20kmくらい離れていますから、間違えると結構ショックが大きいです。気を付けましょう。
フェリーが出航するのは8時過ぎ。フェリーターミナルまで行けば食事くらい出来るだろうから早めに行こうと思い、東に向かったのですが…行けば行くほど荒涼とした風景が広がってきます。本当に大丈夫なのか?と不安を抱きながら車を走らせました。
苫小牧東フェリーターミナルに着いて呆気にとられました。そこにはフェリーターミナル以外には何もありません。食事も一応出来ないわけではなかったんですが軽食程度。結局、また20km車を走らせて苫小牧市内に向かい、「西」のフェリーターミナルで夕食ということにしました。こちらは立派な建物でしたよ。買い忘れていたお土産もここで少し追加しておきました。
私たちを乗せたフェリーは、予定通りに苫小牧東港を出航しました。今度は酔い止めも買い込んで準備には余念がありません。明日はもっと過酷な移動が待っています。まずはゆっくり寝て英気を養うことにしましょう。何より穏やかな航海を祈りながら…おやすみなさい。
Mobile Check!
…といっても、道中ではそんなことをする余裕はなかったのですが、携帯電話はずっと使用可能だったようです。どこでも使えるというのは便利なことですが、逆にどこにいても呼び出されてしまう…というのは必ずしも良いことばかりではありません。今回は特にそんなことを強く感じてしまいましたね。
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